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ポルシェの「おおきなおともだち」を対象にしたレゴシリーズが約19万円! ホビーでもポルシェは高額買取アイテムでした

1320ドル(邦貨換算約19万5360円)で落札された「レゴ ポルシェキット(C)Courtesy of RM Sotheby's

たかが「おもちゃ」というなかれ……

欧米を中心に世界各国で活況を呈するオークション市場。世界の名だたる名車がとてつもない高額で落札されたというトピックはAMWでもしばしばご紹介しているが、モーター系オークションのアイテムはもちろん実車だけではない。日本では実車とミニチュアモデル/玩具を全く別のジャンルとして認識する向きも多いが、早くからモータリゼーションが進んだ欧米では、実車とそれにまつわるあらゆるアイテムを、コレクションのひとつのテーマとして蒐集するコレクターは多い。

膨大なコレクションの中身は個人が所有していたもの

さる2023年12月1日〜2日、アメリカはテキサスのヒューストンでRMサザビーズが「ザ・ホワイト・コレクション」と銘打ったオークションを開催した。そこに出展されたのは、全てボディカラーが白に統一された歴代の「356」や「911」などのスポーツカーが56台。さらにポルシェ・トラクターなど7台も加わった総勢63台。それだけでも壮観なのだが、さらにそれら実車の他に、じつに500ロットを超えるポルシェのミニカーや玩具、ペダルカー、カタログ、ポスター、マニュアル、グッズ、アパレル類などが同時に出展されたことも大きな話題となった。そして、この膨大なコレクションが1人のコレクターによる放出品と聞いて二度驚く。

そこで本稿ではいつもとは趣向を変えて、このオークションで落札されたポルシェゆかりのミニチュアモデルや玩具をピックアップしてみようと思う。

マッチボックス&ホットウィール ポルシェモデル

まずはミニカーから。裕福なコレクターが所有していたミニカーと聞くと、精密な大スケールモデルや、模型作家の手によるワンオフものを連想しがちだが、今回600ドル(邦貨換算約8万8800円)で落札されたのはロットナンバー1038、ホットウィールとマッチボックスの比較的近年のミニカー26台のコレクションである。

ホットウィールといえば1970年に誕生したアメリカで最もメジャーなミニカー。精密なスケールモデルではなく、実車のイメージを3インチ前後のサイズに落とし込んだ安価で手軽なミニカーで、いかにもアメリカのカーカルチャーを感じさせるカスタムカーやショーロッド、架空のオリジナル車種も数多く展開していることでも知られる。

一方のマッチボックスはホットウィールよりもさらに古い1953年に誕生した長い歴史を持つ英国生まれの老舗ブランドで、やはり3インチ前後のノンスケールモデル。もともとは英国車を中心としたラインナップで世界的にも非常にポピュラーな存在であったが、現在そのブランドはアメリカのマテル社傘下で、ホットウィールの姉妹ブランドとなっている。

いずれも日本で言えばトミカのような立ち位置で、その価格も日本ではマッチボックスが300円から、ホットウィールが350円からと手ごろ。実際、オークション自体もスタート価格が25ドル(約3700円)からだった。しかしいずれのモデルも新作のリリースと既存モデルが絶版となるサイクルが早いので、もともとがチープな玩具であってもテーマ性を持ったコレクションであれば、その価値が評価されるという一例だろう。

レゴ ポルシェキット

そして今回放出されたコレクションの中で目を引いたのが、レゴのポルシェたち。戦前の1932年に創立されたデンマークの老舗玩具メーカーであるレゴだが、同社を象徴する「レゴブロック」が現在の形で登場したのは1958年のこと。誕生以来一貫して変わらない規格を踏襲しつつも様々なパーツを増やし続け、現在ではお城から宇宙船、ハリウッド映画まで、ありとあらゆる題材の表現を可能とする独自の世界を作り上げている。トイ・オブ・ザ・センチュリーにも選ばれたそんなレゴブロックだが、近年では実在する乗り物をモチーフにした製品も多数リリースしており、歴代のポルシェも人気アイテムのひとつだ。

「レゴ・ポルシェ・キット」という括りで大小のポルシェ7アイテムがセットで出展されたロットナンバー1105が840ドル(約12万4320円)、同じく大小のポルシェ4アイテムがセットで出展されたロットナンバー1037が690ドル(約10万2120円)でそれぞれ落札された。さらにロットナンバー1166、レゴの中でも比較的大物で「おおきなおともだち」を対象にしたテクニック・シリーズのポルシェ「911GT3 RS」と「911RSR」の組み立てセットは2台で1320ドル(約19万5360円)で落札されている。

ちなみにレゴ・テクニック・シリーズのポルシェ911RSRの日本での定価は2万6480円。これら一連のレゴ・コレクションはいずれのロットも50〜100ドル(約3700円〜1万4800円)からオークションがスタートしているが、人気が高く市場でも品薄なアイテムはやはり然るべき落札価格になるようだ。

ポルシェ チルドレンソリ

こちらは子ども用のソリ(ロットナンバー1053)とポルシェ「918スパイダー」のキッズカー(ロットナンバー1073)。将来のユーザー育成にもつながることから、この手の乗用玩具は様々な自動車メーカーの車種がリリースされており、なかには実車ディーラーで販売されているものもある。

ポルシェをモチーフとした乗用玩具も人気が高く、最新のポルシェをイメージさせるソリは210ドル(約3万1080円)、6ボルトの電源で走る918スパイダーの電動カーは720ドル(約10万6560円)でそれぞれ落札された。この場合、本体の程度の良し悪しはもちろん、箱やマニュアルが残っていることも査定のポイントとなる。

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割り切った考え方をすれば、ベーシックなミニカーやブロック、乗用玩具などは子どもたちが遊び倒すという本来の役目を終えれば、やがて打ち捨てられていくもの。そこに「もののあはれ」を見出すことはないのかもしれない。しかし、貴方が少しでもコレクター的な心情を持ち合わせていたら、今度のクリスマス・プレゼントには子ども用の他に自分用に、同じアイテムを複数ゲットするのもいいかもしれない。そもそも「開封して自分で楽しむ用」「買った状態のまま大切に保存しておく用」「同好の士とのトレード用」etc.と、最低でも同一アイテムを3〜4個キープするというのが、正しいコレクターの姿であるからして……。

(注)邦貨への換算は小数点以下四捨五入した2023年12月1日時点のレート(148円=1ドル) 

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