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ベントレーが「ノブレス・オブリージュ」の精神で地球規模で取り組む活動とは? 環境財団に新たに2団体が加わりました

ベントレー環境財団は地球再生と緊急に必要とされる温室効果ガスの削減に取り組む団体を支援している

水路や海洋が果たす気候変動を緩和する重要な役割

ベントレー環境財団は2023年6月に発足し、主には地球再生と、緊急に必要とされる温室効果ガスの削減に取り組む団体を支援しています。今回、水の重要性と責任ある利用を強調するために国連が毎年実施している「世界水の日」にあわせ、ブルーマリン財団とエバーウェーブの2団体の加盟が発表されました。それぞれどのような活動をしている団体なのでしょうか。

廃棄物処理に対する世界的な取り組みを目指す

エバーウェーブ(everwave)は海洋ゴミの回収に焦点を当てた団体である。専用のゴミ回収船はゴミが海に入るのを防ぐために使用され、また、最新の人工知能を利用して廃棄物を検知・分析し、清掃活動を支援しているという。

回収された廃棄物は、環境に優しいプロセスでリサイクルされ、一般の人々にも環境問題の意識を高めてもらうことを目指す。エバーウェーブは、ベントレー環境財団のみならず、アウディ環境財団、フェリー・ポルシェ財団などの他のフォルクスワーゲングループ企業が共同支援していることも注目に値するだろう。

現在の主な活動拠点は、毎年385t近くのプラスチックゴミが海に流されているタイの首都バンコクである。“架け橋を築く”というモットーのもと、このパートナーシップで廃棄物処理に対する世界的な取り組みを行うことを目指している。

海洋全体を持続可能な方法で管理する

もうひとつの団体、ブルーマリン財団(Blue Marine Foundation)は、海洋における生物と生息地の大規模な破壊に対処することにより、海洋を健全な状態に戻すことを目的とした慈善団体である。

海洋保護区(MPA)の創設、乱獲への取り組み、重要な生息地の回復、持続可能な漁業のモデルの開発を通じて、2030年までに世界の海洋の少なくとも30%を効果的な保護下に置き、海洋全体を持続可能な方法で管理することを使命としている。

ベントレー環境財団は、主にカリブ海、地中海、大西洋において、特別な海洋生物と生物多様性を継続的に保護するために海洋保護区(MPA)を設立し、それを効果的に管理するためのプロジェクトに資金を提供する予定だ。

クルマにとらわれない地球規模での環境改善

ベントレー環境財団の責任者であり、ブランドコミュニケーションの責任者であるクリストフ・ホフマンはこのようにコメントしている。

「1年前に設立されたベントレー環境基金は、今やベントレーの環境戦略の重要な柱となり、世界中の変革者を支援し、世界でもっとも差し迫った環境問題の解決策を見出すサポートをしています。ベントレーは、持続可能性が最優先される未来を見据え、これらのエキサイティングな新しいパートナーシップにより、環境にポジティブで長期的な影響を与えるプロジェクトを実施していきます」

ベントレーのクルー工場におけるカーボンニュートラル化はすでに達成され、EVモデルの開発も進行しており、ベントレーの社内的な環境改善はほぼ終了したと言える。次のミッションはクルマにとらわれない地球規模での環境改善である。「ノブレス・オブリージュ」という言葉があるが、ラグジュアリーブランドだからこそ果たさなくてはならない役割は大きい。

AMWノミカタ

ベントレーはこれまでも生命の源である「水」に関わるプロジェクトに多く参画している。小さなところであれば、製造過程での水の使用量の削減やクルー工場の水の再利用や雨水を活用するシステムの構築、ケニアでのマングローブの森の再生やポルトガルやスペインでの海草の再生、そして会社の近くを流れるヴァレーブルック川の自然化の推進なども行ってきた。

目に見える活動もあれば、財団の資金を最も効率よく環境問題対策に使える団体とのコラボレーションなど、間接的な活動も行っている。ベントレー環境財団は直接的な利益をベントレーにもたらすことはないが、高級自動車メーカーとしての立場をわきまえ、社会的な責任を積極的に担おうとする姿には好感が持てる。

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