マセラティがGT2ヨーロッパ選手権開幕戦で表彰台を獲得
2025年4月11日~13日にフランス・ポール・リカール・サーキットで行われた2025年GT2ヨーロッパシリーズ選手権 Powered by Pirelliの開幕戦に3台のマセラティ「GT2」の姿がありました。第1レースでは、LPレーシングチームのフィリップ・プレッテ選手がAmクラスで表彰台の頂点に立ち、第2レースでは、ディナミック・モータースポーツチームのマウロ・カラミア選手とロベルト・パンパニーニ選手が表彰台に上がりました。
開幕戦で圧巻の存在感を放つ
マセラティはGT2ヨーロッパシリーズ選手権 Powered by Pirelliの2025年シーズン開幕戦で、「GT2」がスターティンググリッドに並び、初戦で勝利を収めた。LPレーシングチームの1号車は、フィリップ・プレッテ選手がフランスのポール・リカール・サーキットで最高のスタートを切った。レース1において、プレッテ選手は絶好のスタートを切り、常に上位を維持。ピットストップ後には総合5位まで順位を上げ、Amクラスでの勝利を手にした。
第2レースでは、GT2を駆るディナミック・モータースポーツ・チームに所属するマウロ・カラミア選手とロベルト・パンパニーニ選手のペアが、総合3位およびプロアマクラス3位という好成績を収めた。
TFTレーシングチームのパトリック・シャルレ選手とジョーダン・ボアソン選手のペアは、Amクラス4位、総合9位で第1レースを終えた。LPレーシングチームの8号車、アニック・パテル選手とエディ・チーバー3世選手のペアは、アクシデントに巻き込まれてリタイアを余儀なくされ、第2レースへの出場が叶わなかった。
逆境を乗り越えた追い上げ劇
雨天の中で行われた第2レースにおいて、カラミア選手はスタート直後から快調な走りを披露。4位までポジションを上げたものの、さらなる追い上げの過程でほかのマシンと接触し、スピンを喫した。すぐさまレースに復帰し、最後尾からの追い上げを開始。その後、ピットストップ直前にパンパニーニ選手にステアリングが託された。パンパニーニ選手は4位でコースに復帰し、最終的に3位表彰台を獲得するに至った。
一方、プレッテ選手は最後尾からスタートし、接触によりドライブスルーペナルティを科されたが、TFTレーシングチームのGT2を駆るシャルレ選手とボアソン選手のペアを抑え、4位でレースを終えた。
GT2ヨーロッパシリーズ選手権 Powered by Pirelliの次戦は、2025年5月16日〜18日にオランダ・ザントフォールト・サーキットにて開催される予定である。
AMWノミカタ
GT2ヨーロッパシリーズ選手権 Powered by Pirelliは、イタリア、フランス、ベルギー、スペインの4カ国、計10戦で争われるレースである。マセラティは「LPレーシング」「ディナミックレーシング」「TFTレーシング」から4台のGT2で参戦している。
競合車種はランボルギーニ「ウラカン スーパートロフェオ EVO GT2」、メルセデスAMG「GT2」、「KTM X-Bow GT2」となる。2024年はポルシェ、アウディ、ジネッタなども参加していた。ちなみに初戦のレース1とレース2をともに制したのは、ウラカン スーパートロフェオ EVO GT2であった。
マセラティのGT2はMC20をベースにした最高出力621psを誇る3L V6ネットゥーノエンジンを搭載したレーシングカーである。マセラティはレースの挑戦に打ち勝つだけでなく、ハンドリング、快適性、パフォーマンスにおいてドライバーにとって理想的な製品を開発することに重点を置いているという。
このシリーズは日本でなかなか注目されることはないが、GT2のロードバージョンであるGT2ストラダーレの日本上陸も近い。マセラティの残りレースでの活躍を期待したい。
