大人気でチケットが早々に完売してしまう「GR Experience」
2025年も第53回のニュルブルクリンク24時間耐久レースにやってきました! 2009年から継続参戦しているスバルに加え、コロナ禍で参戦が中断されていたKondo RacingやトヨタGAZOOレーシングも久々の参戦となり、日本勢が増えてニュルは賑わっています。日本から応援に訪れたファンの方も2024年よりは随分多くお見かけしました。そのように盛り上がりをみせるニュルでレースに付随するイベントをトヨタが開催していました。
土曜日はオールナイトで日曜のゴール時間まで開催
24時間レースの楽しみは迫力ある観戦はもちろんのこと、それに付随するイベントも大きな魅力のひとつです。グルメやショップ散策、トークショーなど、様々なイベントがレースウイークに開催されていて、すべてを回るのは難しいほどです。
私たちメディア関係者が仕事場にするメディアセンターの窓から毎日見ているものの
「一体あのイベントは何だろう?」
と思っていた会場がありました。それはどうやら『GR Experience』という、かなり大きなトヨタのイベントらしいのです。
「どうやったらあそこに行けるのか?」
「誰が行けるのか?」
「ご招待客だけ?」
と謎に思っていたのですが、そんな思いが通じたのか、GRのマーケティング部の素敵な女性スタッフSさんから
「もしよろしければ、ご一緒に楽しみませんか?」
とナイスなお誘いをいただき、ワクワクしながら集合場所へ向かいました。
トヨタの『GR Experience』は、ニュル24時間レースのレースウィーク中の金曜日は朝9時から夜1時、土曜日はオールナイト、日曜日はレース終了まで会場が開かれています。金曜日の1日チケットや土日の2日チケット、金~日曜日の3日チケット、GRファン専用キャンプ場チケット付きなど、さまざまな種類が用意されているようですが、このチケットは相当な人気で早々にすべて完売してしまうそうです。
ファン垂涎の展示と太っ腹すぎるおもてなし
イベント会場に到着すると、数多くのトヨタ車やレーシングカーが展示されていました。また、ニュルらしいキャンピングカーにカスタムできるようなバンやSUVの提案も嬉しいですね。旧車も並んでおり、それらはヨーロッパ最大と言われるアジア車イベント『Reisbrennen』とコラボしたもので、一般の方が大切にされている愛車が展示されていました。それらが日本の道路にごく日常的に走っていた昭和時代を思い出しました。
大きなパブリックビューイングのメインステージでは、トークショーをはじめとしたさまざまなイベントが開催されています。私が伺った時間には、TOYO TIRESとタッグを組んでニュルに挑戦するリングレーシングのトークショーで大盛り上がり。レースの裏話は、このような機会でしか聞けないので、ファンの方々も興味津々です。
トークショーを楽しんだ後にはフードコーナーへ行ってみました。じつはこのチケットには、朝から晩まで会場にあるすべての飲食物も含まれているという太っ腹なサービス。ニュルで販売されているさまざまなVIPチケットにも同様のサービスはあります、しかし『GR Experience』が他のイベントと違うのは、会場のフードトラックで作られたさまざまな料理をでき立てで味わえることです。パスタにハンバーガーにローストポークに日本食に……。1日で全メニューを制覇するのが難しいほどのバリエーションで、どれも魅力的で迷ってしまいます。
この日はお天気に恵まれ、立っているだけで汗が流れるような猛暑日でしたので、冷たいドリンクがいつでもいただけるのは大変助かります。このようなイベント会場で販売されているドリンクや食べ物は、一般的にとても割高ですから、長い24時間レースでは何回も購入するにはお財布が気になりますよね。ここではそんな心配もありません。アルコールドリンクもこの料金に含まれているそうで、ビールやカクテルを片手に夏のニュルを楽しまれているファンも数多くいらっしゃいました。
せっかくなのでこの会場でディナーをいただくことに。まずは餃子を単品で。わさびソースが夏の暑い日にさっぱりして良いですね。そして、お次はお肉のローストのポテト添えを。カレーもおいしそうだな、なんて思っているうちに売り切れになってしまい残念でした。
GAZOOレーシングのルーツに触れられる展示物
お腹がいっぱいになったらファンショップへ。ショップの壁一面には、トヨタGAZOOレーシングの始まりとなったMORIZOこと豊田章男会長が、恩師である故・成瀬弘氏と初めてニュル24時間レースにアルテッツァで参戦した2007年からの歴史が、写真とともに展示されていました。MORIZOさんもここを訪れられたのでしょう。展示パネルには直筆サインが記されていました。大企業のトップが自らイベント会場を訪れることは、ファンの方々にとって非常に感慨深いことでしょう。
トヨタGAZOOレーシングファンの方々が集い、仲間同士やおひとり様、ご家族と、それぞれがとても自由に楽しんでいる様子を見て、私もこの特別な空間で大勢の熱心なGRファンに囲まれて存分に楽しませていただきました。まさにここはトヨタファンの楽園でした。
