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地元愛とクルマ愛が共鳴する第4回「パワステがまごおり」が開催!ドライブ感覚で街を巡るラリーイベント

初めての2日間の開催となった「パワステがまごおり」。両日ともに明け方に大雨が降ったもののイベントの開催自体には問題なく、無事に開催となった

蒲郡市主催のスカベンジャーラリーが地域を巻き込み規模を拡大

愛知県蒲郡市が主催する参加型カーイベント「パワステがまごおり」の第4回目が、9月20日〜21日に開催されました。ラリー形式でチェックポイントを巡る「スカベンジャーラリー」と、迫力あるラリーカーのデモ走行などが行われ、多くの参加者が集まりました。今回は初めての2日間開催となり、隣接する岡崎市や西尾市、幸田町もコースに加わるなど、地域全体を巻き込んだスケールへと発展しています。

早着禁止だったからゆっくりと観光できたスカベンジャーラリー

愛知県蒲郡市は、南側が三河湾に面し、北側には桑谷山などをめぐる三河湾スカイライン(県道525号 蒲郡環状線)があり、マリンリゾート施設「ラグーナテンボス」のほか、西浦温泉、三谷温泉、形原温泉、蒲郡温泉という4つの温泉街も存在する自然豊かで海も山も楽しめる観光都市だ。

世界ラリー選手権「ラリージャパン」を開催している愛知県ということもあり、2024年、2025年と全日本ラリー選手権開幕戦となった「Rally三河湾」のホストタウンになっている。そのような背景もあってラリー関連イベントが盛り上がりを見せている。

「パワステがまごおり」は、ラリーと同じように主催者が定めたルートをコマ図を使って走行し、チェックポイントを巡るお買い物ラリー的競技「スカベンジャーラリー」と、ラリーカーのデモンストレーション走行(デモラン)やオートテスト、各種自動車関連会社による車両展示などが行われる自動車系総合イベント。蒲郡市海陽町にあるラグーナ蒲郡・ラグーナテンボスフェスティバルマーケット横をメイン会場として開催された。

今回は初の2日間開催となり、「スカベンジャーラリー」は、蒲郡市を堪能するコースと、隣接する幸田町から岡崎市、西尾市を巡るロングドライブコースの各日2コースずつ、計4コースが用意された。9月19日(土)に55台、20日(日)に90台が参加した。

各チェックポイントでは、地元の名産を堪能する機会も設けられ、さらには難しいクイズが結果に結びつく。これにより、勝ちを狙う参加者は頭を悩ませ、イベントそのものを楽しむ参加者はそれぞれのペースでクルマを進めていく。ただし、今回は早着禁止(参加者の駐車場がラリーカーのデモラン会場となっているため)だったため、各参加者は思い思いに時間を使って、この観光都市を満喫していた。

このような内容の「パワステがまごおり」は、今回も無事に事故もなく終了。蒲郡市の鈴木寿明市長からは、イベントの定着化と地域への波及効果について、以下のコメントが寄せられた。

「参加者の皆さんが、2日間にわたってたくさん来ていただけるということ自体、定着化してきたのかなと思います。また、蒲郡の魅力をいろんなところで皆さんに紹介することができますので、私たちも非常にありがたいと思っています。参加している皆さんがそれぞれ楽しんでる姿を見させていただきました。この楽しい思い出を持ち帰っていただければと思っています。また、この『パワステがまごおり』は全日本ラリー選手権『ラリー三河湾』のプレイイベントという位置付けですので、『ラリー三河湾』ももっと注目の度合いが上がることを期待しています」

パワステがまごおりに参加した人たちの思いと感動とは

1961年式 BMW イセッタ300
伊藤博之さん/永田文夫さん

イベント情報を知って蒲郡なら近いと、クルマ仲間を誘って参加した伊藤&永田ペア。合わせて140歳に近いふたりである。このイセッタは10年ほど前に知人から購入した。気合いを入れて走らなければならないメッサーシュミットよりも、のんびりと走れるため、こうしたイベントに参加しているという。今回も来場者にコクピット乗車体験を進んで行ったりと、さまざまな交流を楽しんでいた。

トヨタ シエンタ
菅原 修さん/多恵さん

ラリー観戦が趣味で全国のラリーを追いかけている菅原夫婦。Rally三河湾の観戦の際に、この「パワステがまごおり」のことを知ったという。ラリー観戦には来ても、基本的にその土地については知らないことばかりなので1度走ってみようと参加。

「コマ図ラリーはやったこともないし初めて」

とのことだったが堪能していたようだ。

ダイハツ キャンバス
縄 伸一さん/恵美さん

TOYOTA Gazoo Racingに京都トヨタのレンタルラリーカーで参加したり、自身のGRヤリスでアベレージラリーに参加したりと本格的なラリーも楽しんでいる縄さん。

「もっと簡単に普通のクルマで出られる」

ということで、この「パワステがまごおり」に参加した。

「この三河地方を観光しながら楽しみながら走ってきます!」

と語りつつも、助手席にはGRヤリスから取り外してきたナビコンを搭載しており、やる気満々の様子であった。

スバル WRX
久岡政典さん/中西憲昭さん

ラリー好きで全日本ラリー観戦に行っている久岡さん。

「自分の腕(技術)がないから競技には出ませんが、このイベントなら」

ということで、ナビをしてくれるコ・ドライバーも見つかり、21万km走行のWRXで参戦した。地元からの参加で、普段から走り回っている場所だったが次のようにコメント。

「各地域の方々が楽しくしようとしてくれていて、すごくおもしろかった。地元なのに知らなかった名産やロケーション、近すぎて行かなかったり、車窓からしか見ていなかった場所もあって、そういったものを発見する楽しさがある」

スバル サンバーTT2
市川秋夫さん

「パワステがまごおり」初回は設営の仕事で関わり「面白そうだ」と感じ、2回目から参加している市川さん。じつは1日目はコペンで参加しており、以前知人がアクティで参加しているのを見て、この日は軽トラックを持ち込んだ。地元だからミスコースしても復帰もできるということで、ひとりで参加している。
「地元なのに知らなかった名産やロケーション、近すぎて行かなかったり、車窓からしか見ていなかった場所もあって、そういったものを発見する楽しさがある」

1992年式 トヨタ スプリンターマリノ
廣濱佳和さん/水越康支さん

JTCC(全日本ツーリングカー選手権)にレーシングプロジェクトバンドウが仕立てたマリノが好きで、まもなく走行10万kmとなるこの個体で参加した廣濱さんと水越さんは、普段はジムカーナを楽しんでいる。
「本格的な競技は敷居が高いし、ピリピリ、ギスギスしている。でもこのイベントはすごくのんびりしていて楽しめる」

だが、「表彰台には上りたい」とも語っており、競技への意欲も垣間見えた。

2002年式 マツダ RX-7
松下 楓さん

幼少期からクルマが好きで、リトラクタブルライトの車両に乗りたいと思っていた松下さん。10歳の時に走行しているFD3S(RX-7)を見て

「あのクルマはなに?」

と初めて認識して以来、FD3Sに乗ることを夢見て、昨年末に7年ローンを組んで購入した。

「クルマのイベントがあるよ」

と知人に紹介してもらったこの「パワステがまごおり」に愛車のFD3Sで参加した。

来場した子どもたちに車両を見てもらったりして「未来の自分をこの場から」という思いを持って来たそうだ。

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