後輪駆動エントリーモデルと四輪駆動のquattroモデル追加で合計3種類のパワートレインバリエーション展開
昨年7月にプレミアムアッパーミッドサイズのBEVモデルであるA6 e-tron Performance を発売したアウディが、今回、さらに後輪駆動のエントリーモデルと四輪駆動のquattroモデルを追加し、合計3種類のパワートレインバリエーションで展開することになりました。両モデルにはSportbackとAvantの2種類のボディが設定され、最大725kmの一充電走行距離やPPEプラットフォーム採用など、航続性能と実用性を両立したラインアップ拡充に注目です。
ポルシェと共同開発の電動車専用プラットフォーム採用
A6 e-Tronシリーズはポルシェと共同開発した電動車専用プラットフォーム「PPE(プレミアム プラットフォーム エレクトリック)」を採用し、高効率な電動パワートレインと優れた空力性能、そして一充電走行距離、走行性能、居住性のいずれにおいても高水準を実現している。
今回2つのグレードが追加されたが、新たに設定されたエントリーモデルは後輪駆動方式を採用。A6 Sportback/Avant e-tronともに最高出力240kW、最大トルク435Nmを発生する電気モーターと、83kWhのバッテリーを組み合わせ、Sportbackで647km、Avantで617kmの一充電走行距離を達成。効率と実用性を重視した余裕ある加速性能がセールスポイントだ。
一方、quattroモデルのA6 Sportback / Avant e-tron quattroは、前後2基のモーターを搭載し、システム最高出力340kW、最大トルク580Nmを発揮。100kWhの大容量バッテリーを搭載し、Sportbackで725km、Avantで697kmというシリーズ最長の航続距離を実現。四輪駆動ならではの力強い走りと長距離性能を兼ね備えたモデルとなっている。
日常走行でのブレーキ操作の約95%を回生ブレーキでカバー
効率向上の要となる回生ブレーキシステムは、最大220kWの回生能力を持ち、日常走行におけるブレーキ操作の約95%をカバー。前後アクスルで回生を行い、軽度の減速時にはリアアクスルを主体とすることで効率化を図る。統合ブレーキシステム(iBS)により、機械ブレーキと回生ブレーキを最適に制御する点も、このシリーズで初めて本格的に採用された装備のひとつだ。
また、150kW級急速充電器利用時には最大135kW(エントリーモデルは112.5kW)での充電に対応し、充電状態10%から80%まで約35分で充電が可能。AC充電は最大8kWに対応する。さらにPremium Charging Alliance(PCA)の1年無料プロモーション対象となり、急速充電の月額基本料金および都度使用料金が無料となる。
価格はA6 Sportback e-tronが881万円、A6 Avant e-tronが912万円、A6 Sportback e-tron quattroが1125万円、A6 Avant e-tron quattroが1156万円。いずれもCEV補助金の対象車となり、e-tronで86万円、e-tron quattroで68万8000円の補助が交付される。
【AMWノミカタ】
アウディは昨年A6 e-Tron Performanceを発売したが、今回はそのモデルに対して100万円安いエントリーグレードと、144万円高いquattroを追加導入した。カタログを見比べる限り、エントリーグレードだからといって落とされた装備は見当たらない。単純にPerformanceに比べて巡航距離が122km、最高出力が40PS、最大トルクが130Nm低いだけで、近距離移動がおもなドライバーはこのモデルで十分な満足感を得られるだろう。一方、quatrroも同様で装備内容に差異はない。AWD化されることに加え、最高出力が+60PSの340PS、最大トルクも+15Nmの580Nmとなる。
アウディの商品構成の考えはシンプルでわかりやすい。顧客も選択しやすく、セールスの現場も商談時間の短縮や、ミスオーダー、在庫のミスマッチを防ぐことができる。近い将来、ロールスロイスのビスポークのオーダーシステムと、テスラや今回のアウディのようなシンプルなオーダーシステムに2極化するかもしれない。
