フェラーリとIBMが共同開発した革新的アプリを発表
フェラーリは、IBMの⽣成AI(⼈⼯知能)を初めて搭載し、レースレビュー、レース後のインサイト、インタラクティブな投票、ファンメッセージ、レースハイライトの紹介などの機能を含む新しいモバイル・アプリを発表しました。詳細をお伝えします。
デジタルネイティブ世代に向けた没入型ファン体験
スクーデリア・フェラーリHPは、IBMと共同で開発した画期的なモバイル用の新アプリを発表した。このアプリは、2025年F1第6戦マイアミGPで初めて導入され、完全にパーソナライズされた没入型のファン体験を提供するという、大胆な一歩を意味する。
このアプリの開発は、フェラーリの長期的なファンエンゲージメント戦略の中核を成すものであり、IBMとのパートナーシップによって実現された。
ターゲットは、Netflix世代に代表される若く、情熱的で、デジタルネイティブなファン層である。彼らはソーシャルメディア、ストリーミング、ゲームに対する関心が高く、チームとの双方向的な関係を強く求めている。
このアプリには、IBMのAIプラットフォーム「WatsonX」が搭載され、高度なパーソナライゼーション、インタラクティブなデータ視覚化、豊富なストーリーテリング機能を備えている。AIが生成する要約、戦略の視覚的ブレイクダウン、レース後の分析、テレメトリーデータの解析、インタラクティブ投票、ファンからチームへのメッセージ送信、エンゲージメントに応じて進化するユーザープロファイルなどが利用可能である。さらに、リアルタイムニュース、限定および歴史的コンテンツ、フェラーリのレース活動への直接アクセスといった機能も備え、今後数カ月のうちにさらに多くのコンテンツが導入される予定である。
フェラーリの過去・現在・未来を結ぶ統合プラットフォームへ
アプリは英語とイタリア語に対応しており、今後のアップデートでは、ゲーミフィケーション要素、3Dバーチャルツアー、eコマースとの統合、AIを活用したさらなる機能拡張が予定されている。
また、スクーデリア・フェラーリの公式ウェブサイト、フェラーリ・ハイパーカープログラム、GTレース活動、スクーデリア・フェラーリ・ドライバー・アカデミーに関するコンテンツも順次取り入れられることで、過去・現在・未来というフェラーリのモータースポーツ・レガシー全体を網羅する統合プラットフォームとなる見込みである。このアプリは、チケット購入、ミュージアム見学、世界各地で開催されるフェラーリ関連イベントへのアクセスを提供する、一元化されたハブとしても機能する。
新しいスクーデリア・フェラーリHPアプリは、Apple App StoreおよびGoogle Play Storeにてモバイル端末向けに提供している。
AMWノミカタ
スクーデリア・フェラーリHPのアプリは、インタラクティブでインテリジェントなものへとシフトした。モバイル・アプリはファンの好みに基づいてパーソナライズされた体験を提供。熱心なファンとの真のコミュニティを作り上げる。Netflixの「Formula 1: 栄光のグランプリ」の視聴者の60%はいまや女性であるという話があるように、F1の世界にも若く新しい世代が流れ込んできている。
ファンはF1をリアリティショーとしてNetflixで楽しみ、その延長線上でさらにリアルな世界をアプリで体験することができるようになった。このようなモータースポーツファンがバーチャルでも楽しめる環境づくりが、いま各チームに求められている。それはチームグッズの購入、チケット・VIP体験の予約、限定デジタルコンテンツやNFTの販売など収益拡大の可能性を秘めているからである。サーキットの上だけでなくデジタルとリアルの融合は今後チーム間で激しいバトルを繰り広げるであろう。
