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査定額が100万円違ったことも!人気のトヨタ30系「アルファード」でもボディ色違いで査定額の価格差は約30万円になることも

人気の高いボディカラーと人気の低い色では査定価格がどれくらい変わるのかを調査

高人気&鉄板ボディカラーと言われる「白」と「黒」は本当に高査定なのか?

休日のサービスエリア(SA)、パーキングエリア(PA)に立ち寄ると驚かされるのは、ボディカラーが白(パール)と黒のクルマが多いことです。確かにほとんどのクルマの売れ筋は白(パール)、黒が上位となっています。これほど、街にあふれるボディカラーでも査定価格はどうなるのでしょうか。今回は、人気の高いボディカラーと人気の低い色では査定価格がどれくらい異なるのかを調査してみました。

セルシオの不人気色は100万円安!

新車購入の場合、オプション設定されている有償のボディカラーはあるものの、人気色だからと車両本体価格が高くなるということはない。しかし、下取りや買取りなどではボディカラーによって査定額が異なってくる。

これは中古車特有の「人気」という要素が価格に大きな影響を与えるからだ。筆者が過去に取材したときの話だが、2000年に登場したトヨタ3代目「セルシオ」の査定価格を買取り店に行って調べていたとき、予想どおり白(パール)、黒が人気色という一般的な話の後に、

「じつはこのセルシオには“ローズマイカメタリック”という薄いピンク色のボディカラーがあって、このボディカラーだと同じコンディションの、白(パール)より査定価格が100万円は安くなりますね」

と言われたのだ。

たかがボディカラー、されどボディカラーだということを実感した。新車を購入する際には、同じ価格でも人気のない色を選ぶと売却する際の査定額がとんでもなく安くなってしまうわけだ。このセルシオの例はちょっと大げさだが、ボディカラーによって買い取りや下取り査定時に差が出るのは事実である。

中古車ではレアなボディカラーが高騰することも

今回は現在でも人気色と不人気色で査定額に差が出るのかを、買取りを行っている販売店に取材して調査した。

一般的にボディカラーは、シルバーが基準となり、白(パール)、黒が人気色で査定時にはプラスとなる。この傾向は人気モデルになるほど顕著となり、トヨタ「アルファード」「ヴェルファイア」をはじめとしたミニバンは白(パール)、黒以外購入するユーザーは稀だという。

その一方で、赤や黄色、青といったいわゆる原色系と言われるボディカラーは、TVのCMに使われるイメージカラーだとしても査定ではマイナスになりやすいとのこと。ただし例外もある。スズキ「スイフトスポーツ」のチャンピオンイエロー4やスバルのWRブルーといった原色系のボディカラーは、プラス査定となるという。その一方で、スズキ「ジムニー」のキネティックイエローは人気薄となっているそうだ。

またイエローのボディカラーはフルモデルチェンジで登場した際にラインアップされているが、その後に行われる一部改良などで廃止されやすい。日産RZ34型「フェアレディZ」もすでに廃盤となっている。こうしたことを背景に、その稀少性からイエローのボディカラーは車種によって高額査定となる可能性が秘めていることを覚えておいてもらいたい。

人気車アルファードの査定額をボディカラー別に調査

今回調査対象としたのは、2015年~2023年まで販売されたトヨタ30系「アルファード」。2017年12月に実施したマイナーチェンジ後のモデルで査定額を調べた。

2017年12月当時30型アルファードに設定されていたのは全7色。追加料金のない標準設定色は全グレード対象のブラック、グラファイトメタリック。標準モデル系専用のスティールブロンドメタリック、エアロタイプ専用色のダークレッドマイカメタリックの4色だ。そしてメーカーオプションのホワイトパールクリスタルシャイン、ラグジュアリーホワイトパールクリスタルシャイン、そしてエアロタイプ専用色のスパークリングブラックパールクリスタルシャインの3色を設定している。

知り合いの買取り業者に確認したところ、もっとも高い査定が出るのはホワイトパールクリスタルシャインとブラックの2色。査定が安くなるのがグラファイトメタリック、スティールブロンドメタリック、ダークレッドマイカメタリックの3色だという。つまり標準色はブラック以外の査定価格が安くなるということだ。

しかし、そこは人気車のアルファード。もっとも人気の高いホワイトパールクリスタルシャインと人気のない3色の査定時の差は30万円ぐらいだという。ほかの車種ではもっと差が付く車種もあるという。

最近では、軽自動車を中心にパステル調のボディカラーやルーフとボディを塗り分ける2トーンルーフ仕様が多くの車種に設定されている。査定に影響があるのは、ダイハツ「ムーヴ キャンバス」ぐらいで、それ以外のクルマではパステルカラーだから査定が安くなることや2トーンカラー仕様だから査定が上がるということはあまりないというのが現状だ。

自分の好きな色を選ぶのが一番だと思うが、休日のサービスエリアや観光地で見かけるクルマのほとんどが白(パール)、黒であることを考えると、多くの人はリセールバリューを考えてボディカラーを選んでいるので上手な買い方をしているといえる。

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