平成車でさえ旧車イベントの参加資格を与えられる時の流れ
茨城県水戸市で開催された「ウエストバレークラシックカーフェスティバル」は、車齢20年以上の多彩な旧車が集まる注目のイベントです。クルマのジャンルや仕様にとらわれないボーダーレスな交流が魅力で、地域を盛り上げる新たなムーブメントとしても注目を集めています。
茨城県水戸市を盛りあげるために開催
じつは水戸から旧車イベントがなくなってしまった。そんな現状を背景に、“旧車で水戸を盛り上げよう”というキャッチコピーのもと、地元のカーショップなどが主体となって立ち上げた旧車イベントが「ウエストバレークラシックカーフェスティバル」である。
2025年1月に第1回目が開催され、第2回目が6月26日に千波公園・西の谷で行われた。
旧車イベントといえば、製造年などによる参加資格の設定が一般的であり、このイベントでも車齢20年以上、つまり生産から20年以上が経過した車両に参加資格が与えられている。比較的新しめのクルマも対象となっているのは、より多くの旧車(ヤングタイマーも含む)ファンに楽しんでもらいたいという主催者の意図によるものだ。
国内外や仕様を問わずにヤングタイマーまでもが参加できる
会場は、参加車両が展示される「エキシビジョンエリア」と、スワップミートやキッチンカーが並ぶ「コミュニティエリア」に分けられていた。
エキシビジョンエリアを見渡すと、参加車両の多様さに驚かされる。旧い英国車や日産「スカイライン」、三菱「デボネア」などの国産旧車。かと思えば、ホンダ「S2000」などのヤングタイマー、ランボルギーニ「ディアブロ」、ホンダ「NSX」、スバル「360」まで幅広く揃っていた。
仕様もフルノーマルからエアサスによるローダウン、ワイドボディ仕様、ローライダーとじつに多種多様。こうした“ボーダーレス”なラインアップは、イベントの方針そのものを物語っている。
「基本的に枠は設けず、車齢が20年以上であればすべてOKにしようと。特別枠も設けず、基本スタンスとして“タイヤが4つ付いているものは、軽トラだろうとフェラーリだろうと同じ”に扱います。同じクルマ好きとして、同じように楽しもうというのが僕らのイベントのコンセプト。軽トラの脇にトヨタ2000GTが並んでいるような、濃いイベントを目指しているんです」と主催者は語る。
参加者がボーダレスな交流ができる場になっている
参加者の顔ぶれもまた、普段なら交わることのないような多様なジャンル・世代のオーナー同士が、クルマを前に談笑する姿が見られた。
ベテラン世代の多くは、いわゆる“旧車”と呼ばれるクルマのオーナーであり、若い世代は80年代以降のヤングタイマーを所有しているケースが多かったようだ。
このようなボーダーレスなイベントでは、普段接する機会の少ないジャンルのクルマを間近で見ることができるため、来場者にとっても多くの発見があるだろう。
2026年も1月に、同じエリアでさらに規模を拡大して開催する予定とのことなので、水戸でのカーイベントに興味のある方は、参加でも見学でも「ウエストバレークラシックカーフェスティバル」で検索してみてはいかがだろうか。
