D1GP初年度から25年、「鉄人」が刻んだ連続参戦の軌跡と最高のラストランへの挑戦
D1グランプリに初年度・第1戦から一度も欠かさず参戦し続ける「鉄人」こと上野高広が、2027年シーズン限りでの現役引退を発表しました。そのラストランの相棒として選ばれたのは、上野の原点にして象徴であるトヨタ「ソアラ(JZZ30型)」です。前人未到の連続200戦という大きな節目を最高の形で締めくくるべく、ファン有志による「TEAM VERTEX 共走2027プロジェクト」が始動しました。その熱き取り組みの詳細をご紹介します。
上野高広とトヨタ ソアラがともに刻んだ四半世紀の軌跡
上野高広は1971年11月5日、北海道室蘭市生まれのドリフトドライバーであり、エアロ・チューニングパーツメーカー「ティーアンドイー(T&E)」の代表でもある。高校卒業とともに日産「スカイライン(R32型)」でドリフトを始め、1996年に「カーメイクT&E」を設立した。
2000年の第1回全日本プロドリフト選手権大会にトヨタ ソアラ(JZZ30型)で参戦して準優勝を果たすと、翌2001年にはD1グランプリ(D1GP)の開幕戦・第1戦からソアラで参戦を開始した。同年第4戦のエビス大会では初優勝を記録し、年間シリーズランキング3位に輝いた。
重量級クーペのソアラを自在に操るスタイルは、「重さはパワーで補えば良い」という独自の哲学から生まれたものだ。D1GP初年度からJZZ30型で戦い続けたことが、このクルマをドリフトマシンとして確立させた。VERTEXブランドが掲げる「いつ見ても魅せられるデザイン」を体現したエアロパーツをまとったソアラは、D1GPで数多くのファンの心を掴んだ。
その後、2009年にBMW「3シリーズ クーペ(E92型)」へ変更し、2016年からはふたたびソアラで、2019年からはレクサス「RC」へとマシンを変えながらも、TEAM VERTEXは25年間にわたって連続参戦の記録を一度も途切れさせてこなかった。2026年現在もなお現役として走り続ける上野高広は、D1GPでもっとも多くのラウンドに出場した「鉄人」として知られている。
ラストランの相棒にソアラを選ぶファン有志のプロジェクト
TEAM VERTEXは、D1グランプリ初年度・第1戦から唯一、連続出場を続けているチームだ。そして2027年の開幕戦において、前人未到の「連続出場200戦」を達成する見込みとなっている。
この節目を前に、ファン有志の間にひとつの想いが生まれた。
「最後の瞬間は特別なものであってほしい」
TEAM VERTEXはオーナー兼ドライバーである上野高広ひとりが率いるプライベートチームだ。潤沢な資金や万全の体制があるわけではなく、壊せないプレッシャーや十分とはいえないテスト走行、本業と並行した限られた時間という現実と向き合いながら、それでも走り続けてきた。
200戦という偉業を達成する2027年シーズンをもって、上野高広は現役を引退する。そのラストランの相棒をソアラにしたいという声が、本プロジェクトの出発点だ。ソアラはD1GP黎明期の象徴であり、TEAM VERTEXの原点でもある1台だからこそ、有志プロジェクトチームはこの車両を単なる復刻車両としてではなく、現代のD1GPで実際に戦える仕様へ進化させることを目指している。
なお、本プロジェクトはT&E VERTEXが主催するものではない。上野高広のラストラン実現を願う有志が立ち上げたプロジェクトチームが、クラウドファンディングや情報発信、スポンサー募集などを通じて「共走の輪」を広げているのだ。
ファンの想いを形にするクラウドファンディングの展開
プロジェクトの実現に向け、現在はクラウドファンディングプラットフォームにて支援の募集を実施している。目標金額は300万円で、募集期間は2026年5月31日まで設定されている。
支援コースは、応援コース、ステッカーコース、Tシャツ&パーカーコースなど気軽に参加できるラインアップから、定価の40%オフでボディキットが購入できるコース(59万4000円、限定10台)まで幅広く用意されている。
このボディキット「VERTEX SUPER EDGE JZZ30 SOARER D1GP Final Edition」は、上野自身が全パーツをデザインし、デジタルではなくハンドメイドで製作するVERTEXブランドの集大成である。フロントバンパー、サイドステップ、リアバンパー、フロントフェンダー、リアフェンダーほか多数のアイテムで構成され、フルキット定価は99万円が見込まれているという。
また、企業スポンサーの同時募集も行っており、TEAM VERTEXの走りを通じて自社ブランドや商品をアピールする機会も提供している。ファンの熱い想いが形となり、鉄人のラストランをソアラで飾るための支援の輪が、いま着実に広がっている。
クラウドファンディングの詳細は下記のURLからチェックしてみてほしい。
【CAMPFIRE 「共走2027プロジェクト」支援サイト】
https://camp-fire.jp/projects/885873/view
