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アウディ超高性能モデル「RS」登場から25年! 初代から現在までを振り返る

アウディRSモデル

控えめなスタイルと高い実用性を持ち合わせる

 主にワゴンボディの「アバント」などハッチバック車をベースとして、控えめなスタイルと高い実用性を備えながら、極めて高性能なエンジンと「クワトロ」4WDシステムを組み合わせることで、圧倒的な動力性能とドライビングプレジャーを兼ね備えた、アウディのハイエンドモデル「RS」。同シリーズが2019年7月15日、生誕から25周年を迎えた。

 四半世紀にも及ぶ「RS」の歴史の始まりを告げたのは、1994年7月15日にデビューした「RS2アバント」。現在の「A4アバント」の前身にあたる「80アバント」をベースとしてポルシェと共同開発され、最高出力315馬力を誇る2.2リッター直列5気筒ターボエンジンを搭載。

 さらに、その高いパフォーマンスを遺憾なく発揮できるよう、ラリーフィールドをルーツとするセルフロッキング式センターディファレンシャル付き「クワトロ」4WDシステムを与えられたそのモデルは、アウディ「RS」の基本スタイルを確立するとともに、「超高性能プレミアムスポーツワゴン」という新ジャンルのパイオニアとなった。

 1999年には、初代S4をベースにした第二の「RS」、「RS4アバント」が登場。エンジンはS4の2.7リッター V6 5バルブツインターボを基に、現在の「アウディスポーツGmbH」にあたる「クワトロGmbH」と、レーシングエンジンビルダーとして有名なコスワースとが共同で、シリンダーヘッドを新開発。吸排気ポート形状を見直し、吸入側と圧縮側のエアダクト断面積を拡大したほか、ターボチャージャーも大型化・ブーストアップすることで380馬力を達成。S4に対し、実に115馬力ものパワーアップを果たしている。

 この「RS4アバント」が、ベース車の「A」、高性能モデルの「S」、超高性能なハイエンドモデルの「RS」という、現在も続く3階建てのラインナップを確立したマイルストーンと言えるだろう。

 その後2005年に、3代目A4をベースとした2代目「RS4」へフルモデルチェンジされたが、エンジンはレブリミット8250rpmを許容する高回転型の4.2リッター V8直噴NAへとスイッチ。ボディタイプはアバントのほかセダン、さらに欧州ではカブリオレも設定されるなど、「RS」としては多くの面でオンリーワンの魅力を備えたモデルとなった。なお、この4.2リッター V8直噴NAエンジンはのちに、ミッドシップスーパースポーツのR8(初代)にも搭載されている。

 記録以上に記憶に残るという意味で、多くのクルマ好きの度肝を抜いたのは、2008年デビューの2代目「RS6」だろう。新開発の5リッター V10直噴ツインターボエンジンには、モータースポーツ直系のドライサンプ潤滑に加え、低圧チル鋳造プロセスによる軽量かつ高強度なアルミニウム合金製クランクケースが与えられ、最高出力580馬力を達成。「クワトロ」フルタイム4WDと組み合わされたこのモデルが、高速道路で快音を轟かせながら猛然と走り抜ける姿を目撃した人は、決して少なくないはずだ。

 このように、並外れたパフォーマンスを誇示してきた「RS」だが、それがある程度身近な存在になったのは、2009年デビューの「TT RS」と、2011年デビューの「RS3スポーツバック」、2013年デビューの「RS Q3」が契機と言えよう。ともにボア×ストローク:82.5×92.8mmの軽量コンパクトな2.5リッター直列5気筒直噴ターボエンジンを横置きし、「クワトロ」4WDシステムと組み合わせて、まさに“プレミアムホットハッチ”と呼ぶにふさわしいクルマに仕立て上げている。

 そんなアウディ「RS」は今や、日本でも4モデル、ドイツ本国では7モデルを擁するワイドバリエーションを展開するまでに成長。他のどのブランドよりも「羊の皮を被った狼」という代名詞がふさわしい、控えめなルックスと高い実用性、それらに反した超弩級のパフォーマンスを兼ね備えるこのシリーズが、これからの四半世紀も多くのクルマ好きから注目され続けることは間違いない。

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