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間違いだらけの旧車選び! 初心者が絶対守るべき購入ポイント9つ

中古車展示のイメージ

現行車よりも見極めは難しい!

 そもそも中古車とは、一物一価。ほぼコンディションが同じである新車とは違い、一台一台の内容や程度、状態が違うということである。だが、最近のモデルであっても違いが出るだけに、旧車ともなると、さらに個々の差は拡大。超一物一価と言っていい。それだけに不安になるし、ネットを含めてさまざまな情報や噂がさらにざわつかせてくる。気にし出したらキリがないとはいえ、痛い目に遭っている人もいるのもまた事実だ。ここだけは見ておけてというポイントを、周囲で起こったトラブルからのフィードバックも含めて、整理してみた。

ボディを重視するかメカを重視するか

 まずは漠然としているが、全体的なポイントから紹介していこう。もちろんボディもメカもちゃんとしているのがベストではあるが、予算の都合などによって完璧な状態の個体が買えるとはかぎらない。そのときにどうするか?

「ボディさえしっかりとしていればメカはなんとでもなる。ボディをレストアするのはそもそもメカよりも費用がかかる」という説と、「ひどい場合を除いて、ボディは見た目の問題。走ってナンボだけに、メカのほうが重要」という説がある。それぞれの理由を聞くと、どっちもどっちだけに正解はなく、自分としてどっちを支持するかを明確にしておくといいだろう。

ボディにサビが発生しているか

 今回は上記のふたつの説に対してどちらも寄らず、ポイントを挙げていくことにする。まずはボディのサビ。旧車といえばサビと言っても過言ではないだけにチェックしておきたいが、パッと見られるところはなんとでもごまかせるもの。

 それでも下を覗き込んだり、ボンネット、トランクの中も見て、可能ならフロアカーペットをめくってチェックしたい。またリフトに上げて下まわりを確認できればより良い。安い買い物ではないので、よほどの理由がない限りは店も上げてくれるはず。

ボディが放つ雰囲気

 新車から何も手が加えられていないボディのほうが珍しく、そこにこだわっているといつまで経っても買えない。実際はちゃんと直してあるかどうかが問題で、素人には簡単に見抜けないもの。とはいえ、ちょっと離れたところから全体を眺めてみると、雰囲気の違いが感じられることがある。ダメなクルマはなんだか、全体がピシッとしていない。感覚の話だが、意外に見抜けたりするものだ。

内装の割れや焼け

 走るのにはそれほど困らないものの、雰囲気が台無しだったり、補修するのに費用がかかるのが内装だ。旧車の場合、ダッシュボードが割れたり、シートが破れていたりすることも多いが、これをどこまで許容できるかはしっかりと自分なりに判断したい。またクーラーやヒーター、ラジオ。さらにはメーターなどがちゃんと動くかも見ておくこと。

見逃しがちなトランクの中

 最初のところでも触れたが、開けられるところはすべて開けて確認するのが鉄則。意外に見ないのがトランクで、サビはもちろんのこと、ジャッキなどの装備の有無も見ておく。トランクの状態で、真の状態が見抜けるという説もあるほど。確かにボディはピカピカにしてあっても、トランク内は汚いという車両もある。また開けられるところという点では給油口も開けてみると、意外な発見があることがある。

純正部品などに欠品がないか

 オリジナルにどこまでこだわるかにもよるが、本来付いているものがちゃんと付いているか見ておく。オリジナルにこだわるなら、欠品はないほうがいい。もし社外品から元に戻す場合、費用も時間もかかる。オリジナル部品を探すというのは想像以上に大変だ。中古車のプロフィールにも「欠品なし」という項目があるほどで、ノーマル部品が最初から付いているというのは、非常に大事ということになる。

エンジンの状態

 これは絶対と言っていいポイントで、ナンバーが付いていて車検が残っていれば、試乗は可能な限りしておきたい。自ら運転できないなら、助手席同乗でもいい。試乗できない場合は、エンジンをかけてもらい、アイドリング状態から空吹かしまでしてみる。またキーをひねったときのかかり具合も見ておこう。メカは確かに交換などで直せるとはいえ、手間も費用もかかる。さらに、あとで修理すればいいと思っても基本的に部品はなくなっていくものなので、最初から調子がいいに越したことはない。

足まわり

 メカの一部とはいえ、手間がかかるので放置されていることが多いのが、足まわりだ。覗くだけでもいいので、ブッシュのヤレやガタなどを見る。またホイールのデザインにもよるが、覗けるならブレーキの状態も見ておく。足まわりのガタなどはハンドルを右左に切ってみるとわかることもある。

購入するお店

 最後のチェックポイントはクルマそのものではなく、店自体だ。最後にこんなことを言うのは気がひけるが、素人をごまかすのはプロにかかればなんとでもなる。「旧車はこんなもんですよ」というセリフになぜか納得したり、クルマには関係ないピカピカのショールームを見て「いい店だな」と判断したりする。

 舞い上がってしまうのはわからないでもないが、「こんなもんですよ」に惑わされず、とにかくわからないこと、知りたいことは質問して答え方を見る。

 また、車両そのものも大切だが、買ってからも重要なのが旧車。ほかで見てくれるところを確保しているのであればいいが、多くの人は買ったところで面倒を見てもらうのが普通だろう。それだけに、部品の確保や修理やメンテはどこでしているのか? 自社工場があるかどうかなどを確認する。

 もちろん認証工場併設が望ましいが、協力工場で行うと正直に言う場合もあり。以前取材したところでは、自社工場完備といいながら、ブレハブの中に安物のフロアジャッキが置いてあるだけで、あとはオイル缶が転がっているところがあったりした。ちなみにネットの口コミは最近ではあまりあてにならないので参考程度で。

まとめ:わかる範囲で隅々までチェックしよう

 旧車の程度なんて、素人が見てもわかりはしないという意見もあるが、確かに同意できる点もある。ただ、素人なりでも、見れば見るほど、リスクが下がるのは事実なので、やはりできるだけ色々と見たほうがいい。

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