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「安易な取り付け」は違反になるケースも!「ドライブレコーダー」の正しい装着位置とは

ドラレコ取付けの注意点

 交通事故で自分に非がないことを証明したり、煽り運転の証拠保全に役立つドライブレコーダー。この数年でクルマへの装着率は著しくアップしており、さまざまな付加機能を持つ製品が市場に出まわっている。

 多くの人は安全や自己防衛を目的として使っているが、じつは取り付けに関して大きな落とし穴があるのだ。それがドライブレコーダーを装着する位置。もっともディーラーや大手のカー用品店に依頼した場合は、正確な知識と技術を持つスタッフが作業するので心配はない。注意したいのはDIYで装着した場合。大事なポイントを挙げてみよう。

違反にならない位置はどこか

 取り付けの位置は『道路運送車両の保安基準・第39条』によると、道路および交通状況に係る情報の入手のためのカメラ、要するにドライブレコーダーは『ガラス開口部の実長の20%以内の範囲』もしくは、『車室内後写鏡により遮蔽される前面ガラスの範囲』と規定されている。

 分かりやすく解説すると前者は『フロントガラスの上部から20%以内の場所』で、後者は『ルームミラーの裏側』でそれ以外への装着は違反になってしまう。また車検のステッカーと重なるのもNGだ。

 法令を知らなくてもフロントガラスの真ん中に取り付ける人はいないとは思うが、作業する際は念のためガラスのサイズを計測して20%の範囲を算出し、そこに余裕を持って収め違反しないよう配慮してほしい。

 製品によってはダッシュボード上に装着することもあるが、その場合は『道路運送車両の保安基準』第21条の第3節、細目告示183の『直接前方視界の技術基準』が関係してくる。車両の前方にある高さ1mの円柱が見えなくなるとアウトで、ドライブレコーダーに限らずスマートフォンや芳香剤なども要注意だ。

取り込む映像を妨げるものがないか 

 続いて実用性の面で気を付けたいポイントをいくつか挙げよう。まずはワイパーが可動する範囲に収めること、そしてフロントガラス上部の着色された部分を避けること。せっかく装着したのに映像が不鮮明では意味がない。スッキリした見た目を求めてルームミラーの裏側に取り付けるなら、ミラーの首振りを妨げないよう固定する前にチェック。

 もうひとつの注意点は角度。ドライブレコーダーのカメラは広角レンズが大半なので、意識している人は少ないかもしれないが、なるべく広範囲を録画できるようにするのがセオリーだ。両隣の車線をはじめとする周囲の交通や他車のナンバープレートが判別できなければ、仮に事故や事件に巻き込まれても証拠として使いにくい。

 なお取り付けを確実にしていないと走行中の振動で角度がズレたり、配線が抜けて録画できなくなったり、吸盤で固定する製品は脱落してしまう可能性もある。安全のために買ったドライブレコーダーが違反になったり、万が一の際に役立たなかったなどという事態を招かないよう、取り付け位置はモチロン角度や固定にも細心の注意を払うべし!

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