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勝つためには手段を選ばず! ちょっとやりすぎの「競技専用」スポーツカー4選

クルマ好きを魅了する「競技専用グレード」

 2021年に登場したGR86/BRZ、クルマ好きにとって話題の中心となるホットなモデルであったのは間違いありません。そのなかでも走り好き、カスタム好きで話題となったのがGR86の競技ベース向けグレードRCです。必要最低限の装備が用意されていて、「どうせイジルならこれもアリ」となりました。

 そんな走り好き、カスタム好きの間で時々話題に上げられる競技専用グレードですが、過去には「やりすぎ」とも言える競技専用グレードも存在しました。今回はそんなやりすぎたモデルたちを紹介しましょう。

スバル・インプレッサWRX STi type RA spec C

 2000年から2007年まで販売されていた2代目インプレッサ。先代同様ハイパフォーマンスなWRX、さらにスポーツ志向の強いWRX STiをラインアップしていました。そんな2代目インプレッサに競技専用グレードとして2001年12月に登場したのが「STi type RA spec C」です。

 spec CのCはコンペティションを意味しており、まさに競技専用モデルにふさわしいグレード名です。エンジンやサスペンションも強化されていましたが、やりすぎとも言える部分はズバリ軽量化。

 快適装備を撤廃しているのはもちろんのこと、ルーフやトランク、薄いガラスを使用するなどの徹底ぶり。さらに、運転席と助手席のエアバックを撤廃しているあたりには時代を感じます。これらにより90kgの軽量化を実現していました。

 また、ガンガン走ってもOKな仕様にすべく、トランスミッション用のオイルクーラーの追加や、インタークーラーウォータースプレーのタンク容量が3倍になっている点も、競技専用グレードな面を感じさせます。

日産マーチR

 1982年に登場した初代マーチに、1988年からラインアップに加わった競技専用グレードがマーチRです。ラリーを中心に活躍したこのグレードのやりすぎポイントはエンジン。スーパーチャージャーとターボチャージャーが組み合わせたツインチャージャー仕様となっているのです。

 しかも、ツインチャージャエンジンを搭載した日本車はこのマーチRが初めてでした。最高出力は110psを発生。クロスミッションとの組み合わせにより、あらゆる速度域からトルクフルかつ素早い加速が可能でした。もちろん内装も簡素で、快適装備も最低限でしたが、漢気を感じるのはオイルクーラーを装着するとエアコンがレスとなってしまうこと。 走りは高評価でしたが、そのあまりに硬派すぎる性格から「日常使いできるマーチRが欲しい」という声があり、後年マーチRと同じエンジンを搭載した市販モデル「スーパーターボ」が追加されました。

ダイハツ・ブーンX4

 トヨタ・パッソと姉妹車として2004年に登場したダイハツ・ブーン。もともとのコンセプトとしては、女性ユーザーをおもなターゲットとしたかわいらしいコンパクトカーなのですが、このコンパクトカーに2006年に追加された競技専用グレードがX4です。

 専用のサスペンションやクロスミッションなどが採用されていましたが、注目すべきポイントはエンジンです。搭載されたエンジンはJAF既定の1.6L未満の排気量に収まるように新開発されたもので、936ccという中途半端な排気量のインタークーラー付きターボエンジンとなっています。これは1.7というターボ係数を加味した設定で、まさに競技で勝つために生まれたグレードでした。

日産R32スカイラインGT-R NISMO

 グループAで勝つために生まれたR32型スカイラインGT-R。モータスポーツシーンで数々の活躍を見せたモデルですが、モータスポーツで活躍したということは競技専用グレードも用意されていました。

 1990年に500台限定というまさにグループA(エボリューションモデル)を主眼として登場したGT-R NISMOは、レースでのハイパワーを考慮しタービンとエキゾーストマニホールドの変更を行い、エアロパーツも冷却性能と空力性能を意識したものへ変更。

 さらにエアコンやオーディオ、リヤワイパーやABSなどの快適装備は撤去されていました。 N1耐久シリーズが始まるとそれに準拠した競技専用グレード、N1がラインアップに追加。こちらはより耐久性能を意識した変更を受けていますが、快適装備がないのはNISMOと同じです。

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