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いまや社外ナビは「AV機能」で選ぶ時代! 各社の特徴をまとめてプロが解説

多彩な商品があふれているカーナビだがAV性能に着目すると違いがクッキリ浮き上がる

快適なドライブのため、カーナビのAV性能もチェックしておこう

 今年のGWはもう終わりだが、レジャードライブに欠かせないのがカーナビ。AVナビは音楽で車内の快適性を高めてくれるため、AV性能もナビ選びにおいて重要な要素だ。AV機能を中心に各社の市販ナビを見てみると、それぞれの持ち味はかなり異なる。自分に合ったカーナビを見つけるためにも、各社の特徴を知っておきたい。

パナソニック:ブルーレイを見たいなら唯一の選択肢

 最新の「ストラーダ」は有機ELディスプレイを採用。地図データもフルHD画質に対応して、繊細かつリアルな表現になっている。加えて、最上位機種はブルーレイディスク(BD)の再生に対応。BDが見られるカーナビはこれが唯一なので、BDを見たい人は選択肢がこれしかない。フルモデルテェンジしたおかげで、操作スピードは向上。音質も大きく向上して、これなら満足できるレベルに仕上がっている。

 唯一、弱点といえるのは他社の多機能モデルに比べて、サウンド調整機能が少ないことで、内蔵アンプでフロント・マルチアンプ化するといったマニアックな設定には非対応。代わりにプロの音響エンジニア集団、「ミキサーズ・ラボ」が監修した「音の匠」モードを搭載し、スピーカーが純正のままでも音を生き生きと蘇らせてくれる。

カロッツェリア:豊富なネットワーク機能で多彩な楽しみ

 ナビ能力でもAV性能でも、他のモデルとは別次元を突き進んでいるのがカロッツェリアの最上位シリーズ、「サイバーナビ」だ。型番末尾に「DC」が付いたモデルはネットワークスティックを同梱。車内が通信量上限なしのWi-Fiスポットになる。HDMI入出力を備えているため、そこに「Amazon Fire TVスティック」を差し込めば「Fire TV」が見られるし、自宅のブルーレイレコーダーにオンラインでアクセスして、車内で録画コンテンツやBS番組をみることも可能。

 自宅にNASを組んでおけば、オンラインでハイレゾ音源の再生もできる。車内にメディアを持ち込まずに、映像からハイレゾまで多彩な音楽が楽しめるのだ。サウンド調整機能もハイレゾに対応してきめ細かいもの。

 弱点ではないが気になるのは、料金がかかること。1年目は通信料がかからないにしても、2年目からは通信料が発生するし、「Netflix」などのサブスクと契約すれば、それなりに料金がかかるので、結構な額になるかも!?

ケンウッド:圧倒的コスパでハイレゾ音源を楽しめる

 ケンウッド「彩速ナビ・タイプS」の良さは、抜群のコストパフォーマンスだ。他社のハイレゾ再生対応モデルと比べてみると、「価格.com」の最安値ではカロッツェリア・サイバーナビの7型モデルが15~16万円、パナソニック・ストラーダはBDが見られる10型モデルで約16万円。対してケンウッドは8型のフローティング・モデルで9万円弱と、圧倒的に安い。上位機種の「タイプM」でも、10万円そこそこだ。安価でハイレゾを楽しみたい人にはぴったりである。

 彩速の名が示す通り、画像は彩り鮮やかだし速度はスピーディ。スマホ並みの快適さで操作できるのがいい。音楽の検索機能の使いやすさも上々である。サウンド調整機能は他社のようなグラフィックイコライザーではないが、細かい調整も可能だ。音質はポップスやロック系に向いた印象。得手不得手があるのが、弱点と言えるかもしれない。

アルパイン:内蔵アンプの音質は突出した素晴らしさ

 同梱/別売はあるものの、車種専用取り付けキットを用意して、後付け感のない美しい装着を考えた製品をラインアップしているのがアルパインの「ビッグX」。このシリーズの良さは、内蔵アンプの素晴らしさで、一昨年モデルからデジタル(D級)アンプを採用しているのだが、昨年モデルはブラッシュアップを行い、より素晴らしい音に進化した。なんでも解析の結果、低音の音程がわずかにずれていることを発見したそうで、そこを修正したらものの見事に音が一気に安定したとか。まさにピアノの調律のようなもので、一本筋が通ったような音は素晴らしく、外部アンプの必要性などまるで感じないほどだ。

 サウンド調整機能も充実。ただし他社のほとんどが「タイムアライメント」と呼ぶのに対して「タイムコレクション」と言ったり、他社の多くがグラフィックイコライザーを採用しているのに対してパラメトリックイコライザーだったりと、多少使いづらさを感じるのが難点か。

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