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「ジムニー」よりユルくてかわいいイタリアン四駆があった! フィアット初代「パンダ4×4」のオーナーに聞く魅力とは

フロントグリルは中期のものに変更されている

四角四面なのにソフトな雰囲気のジウジアーロ・デザイン

 2022年11月3日に開催された「さいたまイタフラミーティング2022 in吉見町」はその名のとおり、イタリア車&フランス車とそのオーナーのためのイベント。埼玉県・吉見総合運動公園を会場に約500台ものイタフラ車が集合して、オーナー車両の展示のほか、メーカーやショップなどのブース展示やフリーマーケットなども行われていた。今回は、1980~1990年代のイタリアン・ベーシックカ―を代表する初代フィアット「パンダ」の4WDモデルで参加したオーナーを紹介しよう。

アルファ「155」から乗り換えた「パンダ4×4」

 1998年式のフィアット「パンダ4×4」でさいたまイタフラミーティングに参加していた山本健史さんは、前に乗っていたアルファ ロメオ「155」がある日なぜか突然、駐車場で火を噴いたそうで、そこから乗り換えるかたちでパンダを購入した。職業がメカニックということで、ご自身でクルマをメンテナンスしながら維持しているオーナーだ。

 初代パンダは、フィアット「126」などのコンパクトカー、いわゆるAセグメントのニューモデルとして、ジョルジェット・ジウジアーロ(イタルデザイン)のデザインで1980年にデビュー。当初は、直列4気筒のエンジンのほか、空冷2気筒OHVエンジンもラインアップされていたが、途中で廃止されている。

 FFモデルとしてデビューしたパンダだったが、1983年にはオーストリアの軍用車メーカー、シュタイア・プフ社の4WDシステムを搭載した「4×4」を追加。さらにエンジンの変更などさまざまな変更を受けながら、1999年まで生産が行われ、2003年には2代目のパンダがデビューしている。

程度を気にせず購入して自身でメンテナンス

 ご自身がメカニックゆえ、クルマの程度は気にせず購入したという山本さん。程度よりも、とにかく早く欲しくての選択だったそうで、4×4にしたのは前から乗ってみたかったからなのだとか。4駆のイメージからマッドテレーンタイヤを履いている以外は大きく手が入っていないように見えるが、ショックアブソーバー、タイミングベルト、ウォーターポンプ、ラジエター関連など、イタリアなどからパーツを購入して作業を行っているそうだ。

 ちなみにパーツ代だけで30~50万円の費用が掛かっているとのこと。その他、破れて汚れていてかなりヘタっていたというシートは、知り合いに頼んで張り替えられている。

ルーフラックがロールケージ代わり?

 山本さんにパンダの魅力を尋ねてみると、「四角すぎるデザインも好きですし、重ステとか全部ダイレクトなんで乗ってて楽しいんですよ。遅いですけど非力な分、自分で回して乗れるのもいいですよね」とのお答え。

 走りに関しては、ひとつ面白いエピソードも。山本さんのパンダにはルーフラックが装着されているが、これがじつはパンダ4×4の走りにとって重要なファクターになっているのだそうだ。

「装着したら、コーナーリングが良くなった気がするんですよ。キャンバストップで、屋根が開いているので装着するとボディの剛性が上がるんだと思います」

 今後は、まだ手を入れていないブッシュなどのゴム類や、ヤレているボディ関連に手を入れていきたいという山本さん。まだまだ、フィアット・パンダ4×4との付き合いは続いていきそうだ。

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