いまが狙い目の2代目シビック タイプR
先日、通算6代目となる新型が発表となったホンダ「シビックタイプR」。もはや説明するまでもないが、シビックをベースとして極限まで運動性能を高めたホッテストモデルだ。今回発表された新型は、純ガソリンエンジンを搭載した最後のタイプRとなる公算が高く、かなり高い注目を集めているのはご存知の通り。
シビックタイプRは、歴代モデルも高い人気を誇っており、初代のEK9型などは状態のよいものは当時の新車価格を大きく超えるプライスタグが付けられ、購入するには相当な覚悟が必要なモデルとなっている。
そんなシビックタイプRではあるが、2001年に登場した2代目モデルはなぜか人気の谷にいるモデルだ。今でも安価な車両では100万円前後のプライスで店頭に並んでいるものも存在しているほどだ。
イギリス国旗のエンブレムを装着したシビックタイプR
この2代目シビックタイプRが現役時代のシビックは7代目モデルであり、ベース車は5ドアハッチバックと4ドアセダンのみで、ツインカムエンジンを搭載したホットモデルも存在しない世代だった。
そのため2代目シビックタイプRは欧州仕様に存在していた3ドアハッチバックがベースとなっており、日本仕様は同じく右ハンドル圏となるイギリスの工場で生産されたものを輸入して販売する形が採られた。そのためリヤゲートにはイギリス国旗のエンブレムも装着されていたのだ。
そんな2代目シビックタイプRだが、新車当時の販売台数は5000台にも満たない数となっており、そのころの人気薄のイメージが今でも付きまとっていて比較的安価で取引されているということなのかもしれない。
その要因として大きなものは、同時期にインテグラタイプR(2代目)が併売されていたということだろう。価格もシビックが220万円、インテグラが259万円とそこまで大きな差はなく、どちらを購入するか迷ったユーザーも多かったはずだ。
インテグラと比較され不人気になってしまったが……
ただ、同じK20A型のRスペックエンジンが搭載されていたインテグラだが、シビックの215psに対し220psを発生。これは排気レイアウトの違いによるもので、実際に乗ってみれば体感できるほどの違いはなかったと言われるが、こういったモデルを求める層はカタログスペックも重要視するユーザーも少なくなかったのだろう。
またインテグラはブレンボ製ブレーキキャリパーを標準装備。シビックは見慣れないインパネシフトのMTとなっていたりしたこともあり、迷った結果インテグラを選んだという人が多かったのが、こういった結果に繋がったと考えられる。
とはいえNAで200psを超え、8000回転を許容するRスペックのK20A型エンジンは今見ても決して見劣りするものではなく、ポテンシャルは間違いなく一級品。そんなモデルが総額100万円台で狙えるというのは間違いなく破格といっていいだろう。
今でこそまだ現実的な価格で販売されている2代目シビックタイプRではあるが、いつその価値が再評価されて価格がハネ上がるかは未知数。そのため、気になっている人は早めに行動した方がいいだろう。「お金が貯まってから……」なんて言っていると、ローンの金利分よりもよっぽど高い値上がり額を払うことになりかねない。