サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

マツダ「787B」など懐かしのレーシングカーが続々登場!「鈴鹿ファン感」で出逢ったジャガーで想いは「ル・マン24時間」に

1991年マツダ787B

モータースポーツシーズン開幕に向けたカウントダウンイベント

3月に入って最初の週末、鈴鹿サーキットでは「2023 鈴鹿サーキット モータースポーツファン感謝デー」、通称“鈴鹿ファン感”が開催されていました。これは毎年恒例のモータースポーツシーズン開幕に向けたカウントダウンイベントで、国内最高峰のSUPER GT(SGT)やスーパーフォーミュラ(SF)のテストを控えた“顔見世興行”でもあり、今シーズンを戦うチーム/ドライバーが顔を揃えることで人気のイベントです。

SUPER GT GT500 プレシーズンマッチも開催

今回も、前日までホンダ・レーシング(HRC)が主催するメーカーテストが実施されていたSGTに関しては「SUPER GT GT500 プレシーズンマッチ」として全車参加(残念ながらメーカーテストをパスしていた2台のZと、メーカーテストで壊れた1台のNSXが不参加)のデモンストレーション・レースが行われました。

翌日の3月6日から公式テストが行われるSFに関しては「SUPER FORMULA SF23 THE SHAKE DOWN」、「SUPER FORMULA フリー走行」、「2023 SUPER FORMULA PRESENTATION」といったイベントが目白押し。とくに新しいカウルを纏ったSF23はこれが初披露でファンには堪らないイベントとなっていました。

注目は「100周年記念 ル・マン24時間レース Legend」

そんな中、ヒストリック・レーシングカー・ファンの関心を呼んでいたイベントが「100周年記念 ル・マン24時間レース Legends」でした。現在では行われていませんが、鈴鹿サーキットではかつて鈴鹿1000kmを筆頭に、レーシングスポーツカーが主役の耐久レースが行われていました。

そして世界最大のスポーツカーレースに位置付けられたル・マン24時間レースと、友好関係を築いてきました。2023年は、そのル・マン24時間レースが1923年の初開催から100周年ということで行われたプログラムですが、最新のマシン=昨年の大会を制して5連覇を飾りドライバーとマニュファクチャラーのダブルタイトルに輝いたTOYOTA GR010 HYBRIDから、参加車の中でもっとも歴史ある1951年のJaguar XK(より正確にはXK120で、さらに1951年に追加設定されたフィクストヘッドクーペ)まで、じつに18台が顔を揃えていました。

世界のモータースポーツの中で双璧とされるF1GPとスポーツカーの世界選手権(Sportscar World Championship、通称“SWC”)ですが、ともにレギュレーションはこれまでに何度となく変更されてきています。

ただしF1GPはつねにF1マシンと呼ばれるオープンホイールのシングルシーターで争われてきましたが、SWCは車両カテゴリーも様々で、オープンシーターもあればクローズドクーペもあり、とその時代時代で戦うマシンは様々でした。

ファンにとっては感謝感激雨霰な状態

そんなSWCを戦ってきたマシンが18台も揃っていたのですから、ファンにとっては感謝カンゲキ雨嵐、ではなく感謝感激雨霰な状態でした。2輪のFIM世界耐久選手権(EWC)でチャンピオンとなったF.C.C. TSR Honda Franceのチームスタッフにとっては最新のル・マン優勝車に興味が集中していたようで、そのディテールをスマホで撮影するメカニックさんもいました。

個人的には、1960年代前半に絶対王者としてわが世の春を謳歌していたフェラーリや、1970年代に主役となったポルシェと、これに対抗していたアルファ ロメオやマトラといったライバル達にも登場してほしかったところです。

そんな個人的な感傷はともかく、海外の博物館では何度か見かけていましたが、国内で初めて出会ったJaguar XK120 FHCには感激しました。ジャガーとル・マン24時間と言えば、1980年代終盤から1990年代初めにかけて、グループC時代のシルクカット・ジャガーが印象的ですが、じつはジャガーの初優勝は1951年の第19回大会で、そのときの優勝マシンがXK120C、通称“Jaguar C-Type”でした。

XK120Cの末尾のCはcompetitionを示していて、当然レース専用車両でした。今回鈴鹿で出逢ったJaguar XK120 FHCは、もちろんロードカーでル・マンに参戦したわけではありませんが、当時の薫りを漂わせていた1台であったことは間違いありません。

そして、このジャガーに触発されたのでしょうか、久々にル・マンを訪ねてみたいと思うようになりました。もちろん、今回が100周年となるル・マン24時間にも興味はありますが、やはり本命はル・マン・クラシック。

オリンピックと同様に4年に1回の開催となっていて、昨年開催されていたから本来ならば今年は開催されない年回りなのですが、100周年を記念して特別に開催されることになっているようです。時間と予算の都合がつくならばぜひにも訪れたい。そう思わせてくれた1日でした。

モバイルバージョンを終了