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彼女のトヨタ「セリカ」は同い年の97年モデル! 父は「スカイライン党」母は「シビック党」そして娘は「T200セリカ」でした

オーナー”みや”さんと同じ1997年式の6代目T200型トヨタ・セリカ

Z世代が生まれた頃のクルマも今ではネオヒストリック

自分の生まれた頃のクルマといえば、なんだろう。筆者の場合で言えば、ちょうどジャガー「XK150」が「Eタイプ」に切り替わった頃。国産車ならば初代日産「ブルーバード」(310)の時代にあたる。それを考えると自分も若くないなと改めて実感するわけであるが、ともあれ自分と同じ同い年のクルマというのは、クルマ好きとしてはやはりそれなりの感慨が湧く存在だろう。

新潟・三条の「20世紀ミーティング 2023春季」で注目の6代目セリカ

2023年4月16日(日)に新潟県で開催された、地産地消&町おこし的な手作りヒストリックカー・イベント「20世紀ミーティング 2023春季」。これはその名の通り「原則として2000年までに生まれたクルマならば二輪四輪問わずエントリー可能」というおおらかなミーティングで、会場となった三条市の信濃川沿いのミズベリング三条(水防学習館)には、150台近くのヒストリックカー&バイクが集まった。

ヒストリックカー・イベントでトヨタ「セリカ」といえば、多くの場合初代(A20/30)が主流という印象が強く、実際、当日の会場でも初代セリカはダルマ/リフトバック合わせて7台ものエントリー車両が見られた。そんな中で目に止まった1台が、この真っ白い6代目セリカ(T200)である。

父はスカイライン、母はシビック、娘が選んだのはセリカ

「GRヤリス」が登場するまではトヨタ最後の4WDスポーツモデルがラインナップされていたことでも知られ、WRCでも活躍した6代目セリカであるが、その白いセリカに近づいてみると、オーナーと思しき人物の前には多くのオジサンたちが集まって話が弾んでいる。そのセリカのオーナーは、じつにうら若き女子であった。

「父はスカイライン、母はシビックでそれぞれ走りを楽しんでいたので、私も小さな頃から自然とクルマ好きに育ちました」

と話してくれたのは、1997年式のセリカと同い年の“みや”さん。親御さんがクルマ趣味を楽しんでいる姿を見て育ち、自身もいつかそうありたいと思っていたという。

社会人になって貯金して念願のセリカをゲット

「やはり親の影響なのか、スポーティなモデルに乗ってみたかったんです。社会人となって自分でお金を貯めて、去年の3月にやっと手に入れることができました。両親は日産とホンダでしたが自分はトヨタ(笑)。自分と同い年の1997年式でボディも内装もほぼオリジナル、調子も良さげでエンジンルームも綺麗だったのでこのセリカに決めました」

とはいえ走行距離11万kmオーバーの四半世紀前のクルマ。もともとコンディションは良好だったものの、エンジンや足まわりなど各部に対しては細かな整備をおこなっているそうだ。

「もし何か問題があったとしても、適切なアドバイスしてくれる人が周囲にいるので心強いです」

と、良好なコンディションを維持しつつ、手に入れてからは地元を中心にいろいろなイベントにも参加している“みや”さん。実際にその場でエンジンを始動させてもらったが、調子は上々とお見受けした。

12連装CDチェンジャーもむしろ新鮮!?

室内には当時の実車カタログやモデルカーなども「ディスプレイ」され、さりげなくセリカ愛をアピール。6代目T200型では比較的少数のサンルーフ装着車であることと、当時ものの12連装のCDチェンジャーが装着されていることもお気に入りポイント。そしてダッシュボードの上、クリアケースに入れて飾られていたタミヤ1/24スポーツカーシリーズのプラモデルは、父上が「みやさん仕様」に仕上げてプレゼントしてくれたものだ。

* * *

念願のヒストリックカー・オーナーとなってはや1年。ご両親直伝(?)の昭和の芳香剤を室内に仕込み、5速マニュアルの純白のT200セリカを颯爽と駆るみやさん。今後も国産ヒストリックカー界のジャンヌ・ダルクとしてレッツラゴー、である。

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