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コスパ最強のアウトドアカーは? 中古の日産「初代エクストレイル」に勝るクルマはなし! ハイパールーフレール付きがさらにオススメ

2003年にマイナーチェンジを行っている

レアなハイパールーフレール付きがオススメ!

アウトドアで使い倒すクルマは中古でいい。汚れやキズなど気にせず、ガンガン使いたい……。そんなアウトドア派ユーザーにとってコスパ最高の中古車の1台が、タフギアの初代日産エクストレイルだ。中古車価格は中古車価格高騰の今でも年式にかかわらず40~80万円とお手頃。乗りつぶすのに、いや、初代エクストレイルの生涯を全うさせるべく乗ってあげるのにうってつけとも言えるのだ。

ライト感覚のクロスカントリーモデル

そんな初代エクストレイルT30型は、「4人で快適で楽しい200万円の使える四駆、タフギア」がコンセプトでミレニアムの2000年にデビューした世界戦略車。

ボディサイズは全長4445~4510mm×全幅1765mm×全高1750mm、ホイールベース2625mmと、狭い林道や道なき道を走るのに苦労しないサイズ。パワーユニットは2Lガソリン150psと2Lガソリンターボ280psの2種用意されていた。トランスミッションは4速ATまたは5速MTが用意され、駆動方式はFFとオールモード4×4。そのキャラクターはライト感覚のクロスカントリーモデルである。

最大の特徴は、SURF & SNOWスポーツを楽しむ人たちのためのもてなし機能や装備だ。ラゲッジルームは汚れや水気に強い撥水性に優れた樹脂ボードとしたほか、アウトドアやSURF & SNOWスポーツで使うことを想定した撥水加工が施されたカブロンシート表皮、さらにルーフ内張とフロアに撥水素材を使う凝りようだ。

運転席まわりのスペース確保のためにポップアップステアリングを用意

さらに初代エクストレイルのウリとして、前泊せず日帰りスキーやサーフィンを楽しむ人たちのために、垂直に跳ね上げられるポップアップステアリングを用意していたこと。運転席周りのスペースを広げられ、ウェアを着替えたり、靴を履き替えるのに超便利だった。

また、オプションで用意されていたハイパールーフレールは左右の前方にドライビングランプを搭載。夜、暗闇の中の走行、夜のアウトドアなどで威力を発揮してくれたものだった。その照射範囲はハイビームより高く、1.3倍とされている(純正ベースキャリアとの併用がマスト)。ただし、高速走行時の風切り音は避けられなかったという記憶がある……。

オフロードでのスピードコントロールもしやすかった

センターメーターを配置した前席に乗り込めば、Aピラーは今のクルマより幅広ながら、センターメーター下のナビ位置は適切(現在のマップデータには対応していないはずだが)。走り出せば、NAエンジンの場合、軽快感ある走りが身上で実用域のトルクが太いため、低中速域なら路面を問わない走りやすさに直結する。オフロードでのスピードコントロールもしやすかった。ただし、乗り心地や静粛性は、当時のライバルと比較しても並みのレベルと言ってよかったと記憶している。

一方、280psを発生するターボモデルの走りは鮮烈。低回転域からターボの過給が開始され、高回転に至る突き抜けるような強烈な加速感が味わえる。ただ、記憶ではターボラグが大きく、ドライバビリティの洗練度は今一歩だった。

操縦性はNA、ターボを問わず、安定志向にしつけられ、オン/オフを問わないコントロール性の良さがあった。後期モデルではボディ剛性も高められ、そうした操縦性の良さはさらにUP。4WDシステムは電子制御のオールモード4×4で、タイムラグなしに4WDに切り替えられ、前後輪が直結する極悪路向けのLOCKモードも完備している。当時、悪路での試乗を何度も経験したが、悪路の走破性はなかなかハイレベルだったことを思い出す。

100万円以下で上玉が手に入る

最新のエクストレイルの走りはもう抜群。先進的で洗練され、2022-2023日本カー・オブ・ザ・イヤーのテクノロジー・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した、「技術の日産」を象徴する革新のクロスオーバーモデルだが、価格は2WDで約320万円からで、実質的に買うべきグレードは日産自慢のe-4ORCEで約350万円~。

よりタフなエクストリーマーだと約412万円~と高価。しかし、アウトドアやSURF & SNOWスポーツ、オフロードにもうってつけな初代エクストレイルならその1/10~1/5の出費で手に入るわけで、そのぶん、アウトドアやSURF & SNOWスポーツのギアを揃える予算に回せる……とも考えられるのだ。言い換えれば、コスパ最高のアウトドアカーと呼べるのである。

中古車の価格は冒頭で紹介したように、年式を問わず約40~80万円だが、さすがに20年近く前のクルマだけに、全体的な程度や下回りを含めた見極めは不可欠。保証付きの中古車を信頼できるお店で買うのが正解だろう。レアなハイパールーフレール付きならさらにいい(ドライビングランプがちゃんと点灯するか確認を)。

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