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愛車はいすゞのトラック! 25年以上も一家で所有する「エルフ」のオーナーは元ディーラーマンでした

1997年式いすゞエルフのダンプカーは5代目後期モデル

「商用車ミーティング関東」にはバスやタクシーだけでなくトラックも参加

2023年5月14日(日)に千葉県は長生郡長柄町の都市農村交流センター前駐車場で開催された「商用車ミーティング関東」。これはその名の通りトラック、バス、タクシーといったいわゆる「はたらくクルマ」を趣味の対象として楽しむオーナーのためのイベント。もともと愛知のトヨタ博物館で開催されてきた「商用車ミーティング」を、このイベントの主催者「千城バス」が「暖簾分け」の形で名乗る許諾を得て、関東エリア初のイベントとして開催されたものだ。当日の会場には大小さまざまなはたらくクルマ約50台が集まった。

走れ! 走れ! いすゞのトラック!

小さな軽トラックや乗用車をベースにその派生モデルとして生まれたピックアップ、街でよく見かける2t車から10t超の大型車まで、ひと口に「トラック」と言っても大きさから用途まで千差万別。そんな中でも普通免許で運転できる2tクラスのトラックは街中でも多く目にし、一般のドライバーにとってもなじみ深い存在と言えるだろう(平成29年3月12日以降に取得の普通免許では2tトラック不可)。

1959年に初代がデビューし、つい先ごろ最新の7代目がデビューしたいすゞ「エルフ」といえば、昔も今もいすゞの屋台骨を支える同社の基幹モデル。単に仕事の相棒というだけではなく、趣味の愛車として古いエルフと付き合っているファンも少なくない。イベント会場で出会った原田隆弘さんもまた、そんなエルフ・オーナーのひとりである。

工務店の父が新車購入したエルフを引き継いで自家用に

原田隆弘さんの愛車、いすゞエルフのダンプカーは1997年式。1993年から2006年にかけて生産された5代目エルフの、マイナーチェンジ後の後期モデルということになる。

「じつはこのクルマの最初のオーナーは私の父親なんですよ」

と語る原田さん。

「当時私はいすゞディーラーに勤務していまして、工務店を営んでいた父親から仕事用のクルマが必要だと相談を受けてエルフを勧めました。父が仕事をリタイアした後は私が引き継いで、現在は趣味の愛車として自家用で使っています」。

つまりこのエルフのダンプカーは新車で納車されて以来、四半世紀以上にわたって原田ファミリーの元で過ごしてきたわけだ。

「いすゞトラック愛好会」として独自にイベントも開催

「もともとトラックやバンなどのはたらくクルマ全般が好きだったのですが、仕事で関わっていたこともあり、この型のエルフにはとくに強い思い入れがあります」

と語る原田さんは、現在「いすゞトラック愛好会」というクラブの会長を務めている。

「1990年代生まれのエルフも少し前までは“ただのちょっと古いトラック”で、参加できるイベントもほとんどなかったのですが、最近ではこのようなイベントも増えてきて嬉しいです」

そんな原田さんはまた、いすゞトラック愛好会として独自のイベントも主催しており、直近では5月28日(日)に群馬県下仁田町の下仁田こんにゃく観光センターにて「第15回いすゞオーナー集会」を開催予定とのこと。クラブの活動の詳細は随時facebookで更新中とのことなので、興味のある向きはチェックされたし。

じつはエクステリアは輸出仕様カスタム

原田さんのいすゞエルフは現在走行距離22万kmと、はたらくクルマとしてはまだまだこれからといったコンディション。全国各地、どこのイベントにも参加できるようにエンジンはNOx・PM法適合仕様とし、シャシーまわりに至るまで丁寧にワックスが掛けられている。

「じつは外観はエンブレム類や注意書きのステッカーなども含め、輸出仕様のパーツでまとめているんですよ」

と、このあたりの小技の利かせ方も、さすが元いすゞのディーラーマン。同世代に生まれた多くのエルフが役目を終えて廃車となっていくその一方で、いまなおヒストリックカーとして愛されるエルフ・ダンプとそのオーナーの幸せな一例と言えるだろう。

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