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オート三輪をマイクロバスに載せて移動! 「ベスパカー」のために三菱ふそう「ローザ」を購入したのは現役バス運転手でした

ローザの車内後部におさまるのはイタリアのオート三輪

小さいクルマの愛好家が手に入れた大きな趣味グルマ

2023年5月14日(日)に千葉県は長生郡長柄町の都市農村交流センター前駐車場で開催された「商用車ミーティング関東」。これはその名の通りトラック、バス、タクシーといったいわゆる「はたらくクルマ」を趣味の対象として楽しむオーナーのためのイベント。当日の会場には大小さまざまなはたらくクルマ約50台が集まったが、こちらでご紹介するマイクロバス、三菱ふそうの「ローザ」もこのイベント参加車の1台である。

三菱ふそうローザの福祉車両を個人で購入

三菱ふそうのローザといえば、トヨタ「コースター」や日産「シビリアン」などとともに日本を代表するマイクロバスのひとつとして知られる。そのルーツは1960年に新三菱重工業(現在の三菱重工業および三菱自動車工業)がリリースした「三菱ローザ」と、1963年に三菱日本重工業(現在の三菱ふそうトラック・バス川崎製作所)が開発した「三菱ふそうライトバス」の2車種ということになる。

その後ふたつのマイクロバスは整理・統合され、1973年に登場したB210系と呼ばれる2代目からは「ローザ」として一本化された。今回のイベント会場に展示されていたローザは1996年式。BE4系と呼ばれる、1986年から1997年にかけて製造された3代目にあたるモデルとなる。

会場に佇む三菱ふそうローザをよく見れば、通常のマイクロバス仕様とは異なりボディ後半のルーフがかさ上げされている。また、ボディの前後には「障害者のための国際シンボルマーク」(いわゆる車椅子マーク)を掲げ、車体後部には車椅子の昇降用リフトと出入り口を備えた福祉車両。そして車両に近づけば、車内には車椅子ならぬイタリア・ピアジオ社製のオート三輪「アペ」(別名ベスパカー)が搭載されていた。さらに車両の前にはさまざまなクルマのパーツ類も広げられてフリーマーケット状態。ともかく色々と情報量が多い謎車両だったので、オーナーの“らいおん”さんに直接お話を伺ってみた。

ベスパカーを連れて遠出するため工夫が満載

「もともと小さいクルマが好きで、古いジムニーやピアジオ・アペなど10台くらい所有していました。以前からそれらでヒストリックカー・イベントに参加する機会も多かったのですが、排気量50ccのアぺだとさすがに遠距離のイベントに自走で行くのは厳しい。そこでアぺが積載できてなおかつ趣味的にも好ましい車種を探していたところ、このローザがオークションに出ていたのを見つけ、手に入れたんです」

それまでも趣味のクルマ生活を楽しんでいた“らいおん”さんが、このローザを手に入れたのは6年ほど前のこと。もともとは関東エリアの事業者が使っていた福祉車両だそうだが、いくら車重150kgの小さなピアジオ・アペとはいえ、車椅子用のリフトのままではサイズ不足。そこでリフトに脱着式の自作の床板を装着することでアぺを載せられるような工夫が凝らされている。さらにテールゲートの開口部もアペが出入りできるように拡幅する加工が施されている。

趣味も仕事もバス三昧

ローザの手前に並べられていたのは、“らいおん”さんが持ち込んだ旧車のパーツ類だ。

「今日はフリーマーケット用の売り物をたくさん積み込んできたので、車内はずいぶん散らかってます(笑)」

そんなローザの車内は各所にオーナー好みのカスタムが施されている。内装やシートなども随所にこだわりが見てとれ、ランプやカーテンは退役したブルートレインの客車で使われていた本物とのこと。

“らいおん”さん、バスマニアには多い鉄道趣味も嗜む「二刀流」とお見受けした。そんな彼の普段のお仕事はと聞けば「じつはバスの運転手です」。しかもかつては介護関係のお仕事もされていたそうで、これまた趣味と仕事がボーターレスの見事な「二刀流」なのだった。

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