ル・マンカラーが映える特別なベンテイガ
ベントレーは2025年3月25日、マリナーが世界限定20台で製作した「ベンテイガ アペックス エディション」の納車を開始しました。その1台を受け取ったのは、長年ベントレーを愛してきたコレクター、マーク・キング氏。彼のモデルは、ル・マン コレクションのフルトリムと特別カラーをまとった唯一無二の1台です。その特別仕様を詳しく紹介します。
ル・マン コレクションオーナー限定の特別仕様
長年にわたってベントレーを愛し、コレクションしてきたマーク・キング氏は、ベントレーのラインアップに新たに加わった特別なベンテイガを受け取った。彼の「ベンテイガ アペックス エディション」は、マリナーによるハンドクラフトで製作された世界限定20台のうちの1台であり、2023年のル・マン コレクションの「コンチネンタルGT」と同じカラーリングとトリムで仕上げられている。このコンチネンタルGTは、ベントレーが73年ぶりにル・マンで優勝を果たした2003年から20周年を記念して製作されたモデルだ。
ベンテイガ アペックス エディションには厳選された6色のカラーとトリムテーマが用意されていたが、キング氏が所有するヴァーダントグリーンとムーンビームによるカラーリングは、既存のル・マン コレクションのオーナーにのみ提供された特別仕様である。
情熱と伝統を受け継ぐベントレー・コレクター
北アイルランド在住のキング氏の新しいベンテイガ アペックス エディションは、ベンテイガ スピード、希少なコンチネンタル GT3-R、コンチネンタル フライングスパーを所有するガレージに加わり、これらのクルマを日常的に走らせている。
2010年からベントレーのオーナーであり、ベントレーのオーナー限定イベントに定期的に参加している彼は、2023年にル・マン コレクション コンチネンタルGTを注文する機会に飛びつき、ル・マンカラーのアペックス エディション ベンテイガが発表されると、迷わず追加注文した。所有するベンテイガ スピードは10万マイル以上を走破しており、彼の膨大なコレクションのほかのクルマをトレーラーで運ぶために頻繁に利用されている。
ベンテイガ アペックス エディションは、ベントレーのSUVラインアップのスポーツフラッグシップであるベンテイガSをベースとしている。4L ツインスクロール・ターボチャージドV8ガソリンエンジンは、最高出力550psと最大トルク770Nを発揮し、0-100km/h加速は4.5秒、最高速度は290km/hに達する。V8エンジンの爽快な唸りは、開放的な排気の流れを可能にするスポーツエキゾーストによってさらにその魅力が高められている。
史上最もダイナミックなベンテイガ
ベンテイガ アペックス エディションはパフォーマンスをさらに高めることに重点を置いており、44kgのバネ下重量を削減してステアリングの俊敏性を向上させる超軽量の22インチのマリナー・カーボンホイールと、非常に強力でフェードのないカーボンセラミックブレーキを装備している。
ル・マン コレクションのすべてのクルマには、1924年から2003年の間にベントレーがル・マンで記録した6回の完全優勝を記念して、6つの花冠のエンブレムが高光沢のカーボンファイバー製フェイシアに象嵌されている。インテリアのハイライトは、3面体のローテーティング・ディスプレイで、そのショーケースには2003年の優勝車のエンジンバルブの一部が展示されている。
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ベントレーは1920年代から30年にかけて5回のルマン24時間レースでの優勝を果たしている。ちょうど100年前の1925年は、前年の初優勝の勢いをそのままに2台の3Lモデルで参戦するも、1台はガス欠、もう1台は炎上と2年連続の優勝は成し遂げることができなかった。しかしながら3Lモデルはパリ近郊に1924年に設立されたオートドロム・ドゥ・リナ=モンレリ・サーキットで24時間の平均走行速度95mph(約152km/h)の世界記録を樹立するなど、次のルマンに向けての準備は着実に進んでいた。
今回のベンテイガ アペックス エディションは、2023年に販売されたル・マン優勝20周年を記念したコンチネンタルGTの限定車の仕様をベンテイガで再現したモデルである。ベントレーにとってル・マン24時間レースでの優勝は最も重要なアイデンティティの一つである。輝かしい歴史を風化させないためにもこのような定期的な限定車の発売や顧客のビスポークオーダーが重要な役割を果たすのだろう。
