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パガーニが約6億円の「イモラ」と864馬力のワンオフモデル「ウアイラ エピトメ」を由緒あるイベントに展示

パガーニ ウアイラ エピトメ:ウアイラとして初めてマニュアルトランスミッションを搭載

パガーニ、コモ湖畔で2台のモデルを披露

パガーニは、2025年5月末にイタリア・コモ湖畔で開催された 由緒ある「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」と「フオリコンコルソ」に参加しました。世界最高と評される自動車のビューティ・コンテストで公開された2台の特別なクルマについてお伝えします。

864psを誇るワンオフモデル「ウアイラ エピトメ」

パガーニは、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステで「ウアイラ エピトメ」、フオリコンコルソでは「イモラ」を展示した。

ウアイラ エピトメは、あるユーザーのために製作されたワンオフモデルである。ウアイラとして初めてマニュアルトランスミッションを搭載し、本能に訴えるドライビングを実現している。

搭載するV12エンジンは、最高出力864ps/6000rpm(18℃)、最大トルク1100Nmを発揮。AMGがパガーニの仕様に合わせて製作したこの5980ccツインターボチャージャーエンジンは、リミッターを6700rpmまで引き上げるシステムを備え、爽快でダイナミックなパフォーマンスを提供する。

またフロントとリアのバンパー形状、専用のライトクラスター、ホイールアーチのエアエクストラクションシステムを備えたフロントフード、特大のサイドコンベアーと一体化したウイングを備えたリアフードなどは、このワンオフモデルを「時代を超越した」デザインとエンジニアリングの一部にしている。

約5億9500万円の「イモラ」

イモラは1万6000km以上にわたる高速サーキットでの試験走行が実施され、わずか5台のみ製造されたモデルである。エンジンはメルセデスAMG製のV12で、最高出力850ps、最大トルク1100Nmを発揮する。乾燥重量はわずか1246kgで、パガーニの情熱、エレガンス、革新へのコミットメントを体現している。またアクティブエアロダイナミクスシステムも搭載し、可動フラップによりいかなる状況下でも安定性を確保。

一部の作品は、あまりの精巧さゆえに通常の工学や製造の枠を超えた卓越した技術、絶対的な献身、膨大な時間、緻密な注意、そして豊富な経験を必要とする。時に、それを製作できるのは、たったひとりの職人だけという場合もある。高級時計業界では、こうした驚異を「グランド コンプリカシオン」と呼ぶ。パガーニはその精神を継承し、その名を冠しているといえるだろう。

AMWノミカタ

コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステは、世界でも屈指の格式を誇る自動車イベントである。毎年、過去を象徴し、現在に影響を与え、未来のデザインを形づくるクルマたちが称えられる。一方のフオリコンコルソは、より若々しく、実験的な自動車文化を体現する場である。創造性、常識にとらわれないビジョン、そして進化し続けるデザインのための空間である。

今回パガーニは、エピトメをコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステへ、イモラをフオリコンコルソに展示した。イモラはウアイラの限定版として2020年に発表されたモデルである。限定5台だけ製造され、価格は500万ユーロ(当時約5億9500万円)とされていた。価格だけを見てもこの車が特別なモデルであることがわかる。

サーキット走行を主目的にしつつも、パガーニらしい美学を損なわない究極のスーパーカーを実際に見ることのできる機会は限られる。今回のフオリコンコルソに来場者を喜ばせる1台になるのではないだろうか。

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