サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

2億円超で落札された世界に15台の希少なランボルギーニ「レヴェントン ロードスター」

158万ユーロ(邦貨換算約2億5665万円)で落札されたランボルギーニ「レヴェントン ロードスター」(C)Courtesy of RM Sotheby's

ロードスターの生産台数はクーペの20台限定よりさらに少ない15台

2025年5月22日にRMサザビーズがイタリア・ミラノで開催したオークションに、ランボルギーニ「レヴェントン ロードスター」が出品されました。この出品車両は、わずか15台しか製造されていないモデルの1台で、現在までの走行距離は4102kmです。この希少な個体の価値は?

ロッキード・マーティンF22ラプター戦闘機をモチーフにしたエクステリア

ランボルギーニが、2007年のIAA(フランクフルト・ショー)でワールド・プレミアした「レヴェントン」。わずか20台のみが限定生産される100万ユーロカーとして、大きな話題を呼んだことを記憶している人もきっと多いはずだ。ちなみにレヴェントンのベースとなったのは「ムルシエラゴLP640」。両モデルのメカニズムはほぼ共通となっている。ミッドに搭載される6496ccのV型12気筒エンジンは、レヴェントンではさらに10psのエクストラを得て、650psの最高出力を掲げていた。

レヴェントンがもっとも大きな特徴としていたのは、エクステリアとインテリアのデザインにあった。基本的なシルエットこそムルシエラゴと共通するものの、ディテールには第5世代戦闘機とされる、ロッキード・マーティンF22ラプター戦闘機をモチーフとしたさまざまなフィニッシュが与えられた。いくつかのデザイン案は、ムルシエラゴの後継車となった「アヴェンタドール」にも受け継がれたことは、レヴェントンとアヴェンタドールの造形を見比べれば一目瞭然である。

レヴェントンから、オープン仕様の「ロードスター」が派生したのは2年後、2009年のIAAでのことだった。クーペよりもさらに限定された15台という台数で生産が行われたレヴェントン ロードスターは、クーペから10psパワーアップを果たした660ps仕様のエンジンを搭載。6速セミ・オートマチックの「eギヤ」とビスカスカップリングをセンターデフに使用した4WDシステムとの組み合わせによって、0→100km/hで3.4秒、最高速は330km/hという、オープン・エアでの走りが楽しめるスーパースポーツとしては、当時まさに世界最速クラスのパフォーマンスを実現するに至ったのだ。

現在までの走行距離は4102km

レヴェントン ロードスターが、先日RMサザビーズがイタリアで開催したミラノ・オークションに姿を現した。ちなみに今回出品されたモデルは、2010年7月6日に、スイスのランボルギーニ ポラントリュイを通じて、ファースト・オーナーへと納車されたモデル。レヴェントン専用のサテン調のボディカラー、「グリジオ・レヴェントン」と、グレーのアルカンターラ トリムの組み合わせは、もちろん現代の目で見ても極めて刺激的なフィニッシュであることに多くの説明は必要ないはずだ。

車両に付属するサービスブックの記録によると、このレヴェントン ロードスターは2012年8月に2371kmの走行距離で最初の定期メンテナンスを受けた後、2013年8月(3187km)、2018年1月(3778km)にも同様の点検のためランボルギーニ ポラントリュイに戻り、2018年後半には今回の出品者であるドイツのオーナーによって購入されていることがわかる。参考までに現在までの走行距離は4102km。

レヴェントンは、現在ランボルギーニがラインアップしているデザインにまで大きな影響を与え、今後も永遠にコンクール・イベントのスターとなること間違いなしといえる、きわめて希少でオーナー数の少ないレヴェントン ロードスター。その注目度はやはり相当に高いものであったらしく、オークションはRMサザビーズが設定した130万ユーロ〜160万ユーロ(邦貨換算約2億1190万円〜2億6080万円)の予想落札価格を目指して白熱。結果的には158万ユーロ(邦貨換算約2億5665万円)という数字で新たなオーナーの手に、このモデルはわたることになった。

ちなみにランボルギーニが、レヴェントン ロードスターに掲げた新車時のプライスは110万ユーロ。それに対して今回の落札価格は48万ユーロものプレミアムが付いた計算になる。ランボルギーニは2025年の8月に開催されるモントレー・カーウイークで、新たなフユー・オフ・モデルを発表する計画だというが、それもまた大きな話題を呼ぶことは間違いないだろう。

モバイルバージョンを終了