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BMWがニュルブルクリンク24時間で通算21勝目!新型M2はクラス優勝

98号車 BMW M4 GT3 EVO

圧倒的な技術と耐久性!BMWが示した“強さの理由”

2025年のニュルブルクリンク24時間耐久レースで、ROWEレーシングがBMW M4 GT3 EVOで劇的な逆転勝利を収め、BMWにとって通算21回目の総合優勝を獲得しました。17番手からのスタートながら、終盤にトップへ浮上した走りは圧巻。改良型エアロパーツと進化したパワートレインによるトータルパフォーマンスの向上が勝因の一端とされます。また、新型BMW M2レーシングもSP 3Tクラスで優勝し、市販前の最終耐久テストを締めくくりました。

5年ぶりの総合優勝で通算21勝目を達成

2025年のニュルブルクリンク24時間耐久レースにおいて、BMW MモータースポーツとROWEレーシングが総合優勝を果たした。優勝車両はBMW M4 GT3 EVOで、ドライバーはアウグスト・ファーフス(ブラジル)、ジェシー・クローン(フィンランド)、ラファエレ・マルチェロ(スイス)、ケルビン・ファン・デル・リンデ(南アフリカ)の4名が担当。

17番手からの猛追!レースを動かした戦略と安定感

98号車 BMW M4 GT3 EVOはトップ予選進出を逃し、決勝は17番グリッドからのスタートとなった。しかしスタート直後、ファーフスが猛チャージを見せ、初周でトップ10に浮上。約1時間半後、パドックの停電により赤旗中断となったが、再開後はファン・デル・リンデがわずか2周で9位から3位へと順位を上げた。

その後、マルチェロとクローンが中盤を安定した走行でつなぎ、夜間も大きなミスなく2位をキープ。夜明け前にはトップとの差を2分以上縮め、残り3時間半の時点でファーフスが首位に立った。さらにライバルの911号車 ポルシェにペナルティが科され、98号車は正式にトップに浮上。最後のスティントを担当したファン・デル・リンデがフィニッシュラインを駆け抜けた。

この勝利により、BMWは5年ぶり、通算21回目のニュル24時間耐久レース総合優勝を達成。ファン・デル・リンデにとってはBMWとして初の総合優勝であり、通算3度目の勝利となった。ファーフスは15年ぶり2度目の優勝、マルチェロとクローンは同レース初制覇である。

28万人が目撃した新型M2の進化!SP 3Tクラス優勝

他クラスでは、新型BMW M2 レーシングがSP 3Tクラスで優勝。この車両はBMW Mモータースポーツが送り出す新たなエントリーモデルで、今後市販予定の完成型プロトモデルとなる。ドライバーを務めたのは、イェンス・クリングマン(ドイツ)、チャールズ・ワーツ、ウーゴ・デ・ワイルド(ともにベルギー)、そしてジャーナリストのマイケル・ブロィティガム(ドイツ)。市販前の最終耐久テストを兼ねたこのレースで、高い信頼性とパフォーマンスを実証した。

BMWのプライベートチームも躍進!計7クラスでの勝利

BMWはワークスだけでなく、プライベートチームも各クラスで強さを見せた。

SP10クラス:AVレーシング・バイ・ブラックファルコンのBMW M4 GT4 EVOが優勝

BMW M240iクラス:アドレナリンモータースポーツのBMW M240i レーシングが勝利

VT2・後輪駆動クラス:同チームのBMW 330iがクラス制覇

BMW 325i(rent2Drive-Racing):別のVT2クラスで勝利

SP3クラス:ラベノール・モータースポーツby MDMレーシングのBMW 318tiが優勝

このように、BMWはトップカテゴリーのみならず各カテゴリーで合計7クラス制覇を果たし、ブランドとしての総合力の高さを改めて証明した。

【AMWノミカタ】

2025年のニュルブルクリンク24時間耐久レースは、スタート直後に2時間半の赤旗中断が発生するなど波乱の幕開けとなった。そのなかにあって、技術力と戦略力の両面で抜群の存在感を示したのがBMWである。5年ぶりとなる総合優勝に加え、計7クラスで勝利を収めた。

特筆すべきは、トップカテゴリーに唯一エントリーしたM4 GT3 EVOが24時間を走り抜き、勝利を収めた点である。1台体制というハンデを跳ね返したこの結果は、チームとマシン双方の完成度の高さを証明するものだ。

もうひとつの大きな成果は、新型M2 レーシング(競技用車両)によるSP 3Tクラス優勝である。これは市販直前のテストという意味合いを持ちながらも、実戦での耐久性と競争力を示した意義深い勝利であった。今後、アマチュアレーシング界での普及も大いに期待される。

そして今週末には、再びスパ・フランコルシャンで24時間レースが開催される。BMWの勢いがどこまで続くのか、次なる戦いにも注目が集まる。

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