トヨタ勢が1〜5位独占、坪井翔が今季2勝目
2025年8月2日（土）、スーパーGT第4戦富士スプリントのRace1（35周）が行われました。優勝したのは坪井翔選手（1号車 au TOM’S GR Supra／GT500クラス）とチャーリー・ファグ選手（777号車 D’station Vantage GT3／GT300クラス）でした。GT500クラスのレポートをお届けします。
（※motorsport.comの記事をもとに再編集しています）
スプリント形式で迎えたRace1
スプリントフォーマットでの開催となる今回のスーパーGT第４戦 富士大会（静岡県・富士スピードウェイ）は、まず土曜日に2クラス混走のRace1が行われ、日曜日に500と300の2クラスそれぞれ50分で争うRace2が行われる流れとなる。Race1のグリッドは昼の計時予選で決定された。
決勝前のグリッドは、いつもの夏の富士よりやや落ち着いた雰囲気が感じられた一方、北の空から大きな雨雲が南下してきていた。厳しい日差しが照りつけ、路面温度は57℃まで上昇したが、レースが終わるまでに雨雲がサーキット上空にたどり着くかどうか……パドックがざわつくなかでスタート時刻の15時15分を迎えた。
スタート直後に波乱、セーフティカー導入
GT500クラスのポールは、19号車 WedsSport ADVAN GR Supra の阪口晴南選手。本命と目された1号車 au TOM’S の坪井選手を上回ってみせた（坪井選手は2番手）。グリッド上位はトヨタGRスープラが占め、日産Zは中位、ホンダ シビックは下位に分布した。
スタートでは、3番グリッド出走の38号車 KeePer CERUMO GR Supra の大湯都史樹選手が au TOM’S 坪井選手をオーバーテイクして2番手に浮上。しかし坪井選手も負けじとダンロップコーナー（シケイン）で大湯を抜き返すと、その勢いでトップの WedsSport 阪口選手にも襲いかからんとした。
その後方では、中団で接触が起きていた。コカ・コーラコーナー（Aコーナー）で、14号車 ENEOS X PRIME GR Supra の大嶋和也選手が100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT の牧野任祐選手と接触し、スピン状態に陥ってウォールにクラッシュ。これによりセーフティカーが導入された。
レースは6周目にリスタートが切られた。au TOM’S 坪井選手は早速、1コーナーからコカ・コーラコーナーにかけて WedsSport 阪口選手をオーバーテイクしてトップに浮上。KeePer CERUMO 大湯選手も ADVANコーナー（ヘアピン）で阪口選手を抜いて2番手に上がった。
また、後方グリッドから追い上げを見せていた37号車 Deloitte TOM’S GR Supra の笹原右京選手が13周目に5番手に浮上。これにより、コース上に残っている5台のスープラがトップ〜5番手を独占する展開に。日産勢、ホンダ勢にとっては、2024年から続くトヨタの連勝を止めるのは難しい状況となった。
終盤は雨の気配、坪井選手が逃げ切り2度目の優勝
レース折り返しを過ぎると、上空はすっかり曇り空となり、弱い雨も確認された。この時点で au TOM’S 坪井選手を追いかけられていたのは、3秒後方の KeePer CERUMO 大湯選手のみ。3番手以下はすでに15秒以上の差をつけられていた。
坪井選手は追いすがる大湯選手を振り切ってトップチェッカー。au TOM’S にとっては、開幕戦に続く今季2勝目となった。2位に KeePer CERUMO 大湯選手、3位に Deloitte TOM’S 笹原選手、4位に WedsSport 阪口選手、そして5位に39号車 DENSO KOBELCO SARD GR Supra のサッシャ・フェネストラズ選手と、トヨタ勢が圧倒的な強さを見せた。
日産勢の最上位は、12号車 TRS IMPUL with SDG Z のベルトラン・バゲット選手が6位、ホンダ勢の最上位は100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT の牧野任祐選手が7位だった。