予選から全開！ニュル24時間の過酷で魅力的なレースウィーク
2025年も待ちに待ったニュルブルクリンク24時間耐久レースへ。レースウィークが始まる前日には、サーキットから近隣の町アーデナウまでのパレードランと、前夜祭イベント「アーデナウワー・レーシングディ」を楽しんでみました。
練習走行時間ナシで夜中まで予選が続くのもニュル24時間流
コロナ禍でニュル24時間レースでの活動を中止していたKONDOレーシングやトヨタGAZOOレーシングが、6年ぶりに復活したことはとても嬉しいニュースでした。コロナ禍でも活動を続けていたスバルSTIチームや、個人で参戦している日本人ドライバー、日本のタイヤメーカーであるファルケンなど、久々にニュルに日本勢の活気が戻ってきました。
ニュル24時間レースにはフリープラクティスがなく、いきなり最初の走行から予選が始まります。そのため、前日の前夜祭から一気にレースモードに突入し、パドックはとても慌ただしく活気に満ちています。特に木曜日は深夜まで続くナイトセッションがあり、非常に長く多忙な1日を過ごします。セッションの合間にはチームやメーカーのメディア会にも出席するため、時間はあっという間に過ぎていきます。
ル・マン／スパ／ニュルブルクリンクのヨーロッパ三大24時間レースはいずれも大人気ですが、そのなかでもニュルは他の2戦と異なり、量販車に近い自作レーシングカーでも参戦できるのが特徴です。例えば、地元にファクトリーを構える強豪マンタイレーシングのポルシェ「Grello」と、ダチア・ロガンやさまざまなコンパクトカーが100台以上も同じコースを走るという、なんともスリリングなレースなのです。
予選前からコースサイドでキャンプしながらファンが応援
決してトップクラスのGT3マシンやプロドライバーだけが注目されるわけではなく、ファンは手弁当で参戦するアマチュアや若手ドライバーにも精一杯の声援を送ります。以前はレース中にファンも自由にピットへ入ることができましたが、安全面の理由から数年前に制限されました。それでも多くのチームがピットシャッターを開放しているので、作業風景は外からでも十分に観察できます。
予選では、日本からいらしたメディアの先輩方がコースサイドで撮影されるとのことで、私も久々にご一緒しました。ニュルのコースサイドといえば、キャンプをしながら応援するクレージーなファンが多いことでも有名です。この日は木曜日ということもあり比較的おとなしかったですが、それでも個性的なキャンプスタイルや応援用やぐらを見せてもらうのは楽しい時間です。すでにデキ上がっている（酔っ払っている）方も多く見かけました（笑）。
いつかニュルやル・マンでキャンプをしながら取材をしてみたいと願っていますが、現状ではその勇気とキャンプスキルがまったく伴っていません。来年こそは挑戦してみたいものです。