LMcorsaが前戦の雪辱を果たし今季初優勝
2025年9月21日、宮城県のスポーツランドSUGOでスーパーGT第6戦の決勝レース(84周)が行なわれました。GT300クラスは60号車 Syntium LMcorsa LC500 GT(吉本大樹選手/河野駿佑選手)が勝利。GT300クラスのレポートをお届けします。
序盤から波乱のレース展開を見せた第6戦
今回のSUGO戦は、サクセスウエイトがフルで課される最後のレースであり、ライバルを追うチームにとって、ハーフウエイト、ノーウエイトとなる終盤2戦に向け、タイトル争いに生き残る上で重要な一戦だった。天候不良の心配もあったが、土曜日の公式練習の前半以外はドライコンディションでセッションが行われた。13時40分からの決勝レースは、気温24℃、路面温度32℃というコンディションだった。
GT300クラスのポールポジションは、第5戦鈴鹿で優勝した7号車 CARGUY Ferrari 296 GT3。2番グリッドには、その鈴鹿戦で2番手チェッカーを受けるも車検不合格で失格となった60号車 Syntium LMcorsa LC500 GTが並んだ。ウエイト搭載量、そして給油リストリクターによる給油時間のハンデを考慮すると、持ちポイントが少ないLMcorsaが有利と見られていた。
その下馬評どおり、吉本大樹がドライブする60号車 LMcorsaは7周目にトップへ浮上。7号車 CARGUYはいくつかポジションを落とし、代わって4号車 グッドスマイル 初音ミク AMGと56号車 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-RがLMcorsaの背後に迫ってプレッシャーをかけた。
そんななか、タイトルを争うチームに波乱が起きた。8番手スタートのポイントリーダー、65号車 LEON PYRAMID AMGが3コーナーで他車と接触しスピン。大きく順位を落とした。そしてランキング3番手の2号車 HYPER WATER INGING GR86 GTも、このスピンの煽りを受けて他車に追突し、マシンにダメージを負ってレースを終えた。
ライバルより早くピットインしたLMcorsaが勝利を掴む
4号車 グッドスマイルや56号車 リアライズの追撃をかわしていた60号車 LMcorsaは、28周目にライバルよりも早めにピットインした。その甲斐もあってか、ライバルがピットに入った後も事実上のトップをキープした。
GT500の先頭が49周目に入った頃、ホームストレートで大クラッシュが発生した。31号車 apr LC500h GTと777号車 D’station Vantage GT3の接触が原因と見られるアクシデントだ。クラッシュで脱落したD’stationのタイヤが直撃した20号車 シェイドレーシング GR86 GTも、GT500クラスの64号車 Modulo CIVIC TYPE R-GTと絡むかたちで大破した。
赤旗による中断を挟んでレースが再開されると、ステイアウトを続けていた61号車 SUBARU BRZ R&D SPORTがピットインしたことで、60号車 LMcorsaが名実ともにトップに立った。ライバルからの追撃を交わしたLMcorsaは、前戦での失格の雪辱を果たす今季初勝利を挙げた。2位は56号車 リアライズ、3位は666号車 seven × seven PORSCHE GT3Rだった。
