日本国内向けBMW電気自動車で最長の一充電航続距離を実現
BMWは次世代電気自動車「iX」の一部改良を施した新型モデルを発表し、正規ディーラーでの受注を開始しました。iXはサステイナブルな未来を見据えて開発した電気自動車専用モデルで、スポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)のプラットフォームを採用しながら、環境性能と走行性能を融合させた魅力を備えています。2021年に登場した初代モデルは、日本カー・オブ・ザ・イヤー「デザイン・カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、多方面で高い評価を得ています。
スポーティなエクステリアとラウンジのようなキャビン空間
今回のiXの改良では、デザイン、走行性能、利便性、安全性の全方位にわたりアップデートされている。とくにxDrive60にはiXとして初めてMスポーツパッケージが設定され、よりスポーティなエクステリアが際立つ。新設計バンパーやブラックパーツ、縦型4灯デイ・ランニングライト、BMWアイコニックグローが採用され、大胆でありながらエレガントなデザインをさらに洗練させている。
インテリアには新しいMマルチファンクションシートを採用。ヴィーガン素材ヴェガンザとマイクロファイバーを組み合わせ、サイドサポートを強化することでホールド感を向上させた。電気自動車専用のフラットフロア設計により、とくに後席は上質なラウンジのような居住性も実現している。
パワートレインについては、xDrive60が前後に2基のモーターを備え、システム合計で544ps、最大トルク765Nmを発揮。0-100km/h加速は4.6秒。ボディ床下に収納された111.5kWhの大容量リチウムイオン電池により、日本国内で販売されるBMW EVのなかで最長となる一充電航続距離723kmを実現していることが特徴だ。長距離移動を重視するユーザーにとって、魅力的な数値となる。
「OK、BMW」で始まるiXとの対話と便利なスマホ操作の拡張
一方、iX M70 xDriveはBMW M部門が手掛けるパフォーマンスモデルであり、前後2基のモーターにより659psを発揮。最大トルクは1015Nmに達し、ローンチコントロール作動時には1100NmというBMW史上最強のトルクを実現している。0-100km/h加速はわずか3.8秒と、電気自動車でありながら従来のハイパフォーマンスカーに匹敵する俊足ぶり。バッテリー容量はxDrive60と同じく111.5kWhとなり、一充電での航続距離は602kmを確保している。
運転支援システムの強化も今回の改良の大きな特徴である。日本市場でBMWとして初めて国土交通省から認可を受けたハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能を搭載し、一定条件下ではステアリングから手を離して走行することが可能となった。これによりドライバーの負担を軽減し、安全性を高めている。
最新のコネクティビティ機能も充実し、音声操作「OK、 BMW」による車両操作や目的地設定、Apple CarPlayへの対応、スマートフォンから車両への目的地送信など利便性を高めている。さらにBMWデジタル・キー・プラスを標準装備し、スマートフォンやスマートウォッチを持っているだけで解錠や始動が可能となり、日常の使い勝手が大幅に向上している。
価格はiX xDrive60 M Sportが1498万円、BMW iX M70 xDriveが1966万円。いずれも右ハンドル仕様となる。
【AMWノミカタ】
BMWは現在14種類のBEVモデルを販売し、日本国内でも電動化を積極的に進めているブランドである。同じSUVのモデルで言うとiX3という電動モデルが存在するが、大きな違いはiXが電気自動車の専用プラットフォームを採用している点だ。
電気自動車専用プラットフォームにより、大容量バッテリーの搭載を可能とし、底床化による居住性の向上や、低重心化で実現するパフォーマンスの向上、デザインの自由度のアップなどの電気自動車の利点と言われているすべての特徴が活かされているのがiXだと言える。今回の改良でxDrive 60 はBMWのEVモデル史上最長の航続距離を、M70 xDriveは同じくBMW史上最大のトルクを手に入れたことになる。
