ニュルブルクリンクで見つけた、クルマ好き必見の光景とは
ドイツ在住でモータースポーツを取材している池ノ内みどりさんは、ニュルブルクリンク耐久シリーズ(NLS)の取材に訪れました。レースの合間にツーリスト走行車が集まる駐車場で多彩なクルマや、ブリュンヒェンで懐かしい日本車たちを発見。その様子をレポートします。
レンタカーで気軽に楽しめるツーリスト走行
NLS(ニュルブルクリンク耐久シリーズ)の開幕戦へ。2025年初めてのニュルブルクリンクということで、少し慌ただしくも楽しい取材を終えました。レース取材の翌朝はゆっくりと朝食を楽しんでから、日本からいらした方がサーキット周辺を取材されるということで、同行させていただきました。
ニュルブルクリンクといえば、ツーリスト走行が有名ですよね。一般的なレンタカーでの走行は禁止されており、とくに昨今は規制が厳しくなっていますが、サーキット周辺にはニュルブルクリンク専用のレンタカー店が多数あります。しっかりと安全強化・整備されたレンタカーを借りて、誰でもツーリスト走行を楽しめるんです。もちろん、自家用車で走る方も多くいらっしゃいます。
ドイツはもちろん、オランダ、ベルギー、ルクセンブルク、フランスなど近隣諸国のナンバーにくわえ、最も多く見かけたのはイギリスナンバーのクルマでした。イギリスの地理には詳しくないので、ざっくりとニュルブルクリンクからロンドンまでの距離を調べてみたところ、約650km。案外近いのですね。週末にふらっと走りに来るにはちょうど良い距離感なのかもしれません。ちなみに、ミュンヘン市内にある私の自宅からニュルブルクリンクまでの距離とさほど大きくは変わりませんでした。
ギャラリーコーナーで見つけた懐かしの日本車たち
ツーリスト走行車用の駐車場をのぞいてみると、さまざまなクルマがずらりと並び、見ているだけでワクワク。時間がいくらあっても足りなさそうです。DIYで施したチューニングらしいクルマから超高級車まで、とにかくバリエーション豊かで飽きることがありません。
チケット販売所では、月曜日~木曜日の1周(約20km)が30ユーロ(約4800円)、金曜日~日曜日の週末料金は35ユーロ(約5600円)とのこと。年間パスは3000ユーロ(約48万円)です。昔に比べて値上がりした印象はありますが、毎年のアスファルトの張り替えや安全設備の強化、設備点検、さらに消防や救急車の配置、コースマーシャルの人件費などを考えると、まだまだお得な気がします。
日本人にはギャラリーコーナーとしておなじみのブリュンヒェンにも行ってみたところ、懐かしの日本車がたくさん停まっていて、思わず大興奮。車体に貼られたステッカーには、いかにもなんちゃって感が漂うものもありますが、それもまたご愛嬌。見ていて楽しく、思わず微笑んでしまいました。
アーデナウの中華料理屋でホッと一息
この日は少し遅めに朝食をとって出発していましたが、さすがに14時ごろにはお腹が空いてきました。ランチタイム営業が終わる直前に、なんとか滑り込みセーフ。ヨーロッパ料理を連日たっぷり楽しんでいたこともあり、この日はちょっと箸休めにと、近郊のアーデナウにある中華料理屋さんへ。
ニュルブルクリンク取材の日本人メディア関係者の間では有名な「Bonsai(盆栽)」というお店で、通称「アデ中(アーデナウの中華)」と呼ばれています。私は軽めにワンタンスープとベトナム風揚げ春巻きをチョイスしました。
コロナ禍以前は、日本からも多くのメディア関係者がニュルブルクリンク24時間レースの取材に訪れており、レースウィークの水曜や金曜には皆さんで集まり、楽しくお話を伺うのが恒例でした。このアデ中(以前は別の場所にありました)にも、そのときによく足を運んだことをふと思い出しました。
