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オイルメーカー「フックス」とメルセデス・ベンツの長い協業関係!本国で戦略的業務提携を発表

フックスのブースでは1960年式のメルセデス・ベンツ 220SEクーペが展示された

フックスとメルセデス・ベンツの関係の長さを象徴する展示車両

世界最大の独立系潤滑油メーカーであるフックス(FUCHS)。2025年4月に開催されたオートモビルカウンシル2025の会場でブースを出展しました。企業が消費者に対して商品やサービスを提供するビジネスモデルであるB to Cをフックスジャパンが行うのは、じつはこれがが初めてでした。

1931年にドイツで創業したフックス

フックスブースのスタッフは、B to Cの場に初出展した理由を「フックスというブランドの認知度をさらに高めること、オイルの重要性を広く周知すること、とくに得意としているドイツ車のユーザーに知ってもらうことなどが出展の主な目的」と語る。

1931年にドイツのマンハイムでファミリービジネスとして創業したフックス。革新的な潤滑剤ソリューションを提供するグローバルオイルメーカーとして、現在50カ国以上で6200人の従業員が世界を持続可能かつ効率的に動かすという同じ目標を共有。それを達成するために単なる標準ではなく完璧を追求している。

2024年3月28日にフックスとメルセデス・ベンツAGが戦略的業務提携を発表。このパートナーシップはメルセデス・ベンツ・ユーザーにオーダーメイドの潤滑ソリューションを提供することで、自動車潤滑の基準を再定義した。より高いパフォーマンスを実現する態勢を整えていくことを目指しているのだ。

メルセデス・ベンツは、自動車工学のパイオニアとして安全かつ持続可能な方法でモビリティの未来を形作ることがモチベーションであり義務であるとも考えている。いつの時代にも革新的で環境に優しいテクノロジーを採用し、人々を魅了する優れたクルマをデリバリーすることに努めてきた。

創業者であるカール・ベンツは、1886年に自動車を発明し、歴史にその名を刻んだが、最初期のファクトリーはマンハイムにあった。そのため、フックスとメルセデス・ベンツの間には長い協業の歴史があり、メルセデス・ベンツの純正オイル開発における初期パートナーをフックスが務めていたのだ。

メルセデス・ベンツ 220SEクーペを展示

そのような縁もあるのため、今回フックスのブースでは1960年式のメルセデス・ベンツ 「220SEクーペ」を展示。両社が同郷であることをアピールした。船をひっくり返したような形状からPONTON(ポントン)の愛称で親しまれているW180型シリーズは、第二次世界大戦後に開発された最初のメルセデス・ベンツで、タイヤがボディの中に納まる近代的なデザインを採用していた点が特徴となる。

クーペの生産台数は少数で稀少価値が高まっているが、現車はオーナーの弛まぬ努力により、通常走行ができる状態を保っている。参考までに記しておくと、オーナーはメルセデス・ベンツ公認クラシックカー・クラブのなかでもっとも権威のあるメルセデス・ベンツ・ベテラン・クラブ・ドイツ(MVC)の日本支部として活動しているMVCJのメンバーとのことだった。

フックスとメルセデス・ベンツが戦略的業務提携を結び、ともに自動車の性能と信頼性を高めるだけではなく、環境への配慮も促進するというのは大きなトピックなので、この機会に自動車潤滑の最先端およびカーメーカー認証(承認オイル)の実力を体感してみるといいだろう。

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