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装備見直しで121万円価格をダウン!メルセデス・ベンツ「GLE」の戦略的改定とは

メルセデス・ベンツ GLE 450 d 4MATIC Sports Core

プラスαの装備をオプション化して価格と装備をバランスさせた

メルセデス・ベンツのプレミアムSUV「GLE」が、さらなる魅力を手に入れました。1998年に誕生した「Mクラス」をルーツとし、2015年に現在の名称へと刷新されたこのモデルは、新たなグレードの追加と仕様、価格の見直しを通じて、多様化するユーザーニーズに応えています。

プレミアムSUV「GLE」が5人乗りを標準に

1998年に誕生した「Mクラス」を前身とし、2015年に現行名称「GLE」として生まれ変わったメルセデス・ベンツのプレミアムSUVが、装備と価格の見直しを通じてさらなる魅力を放っている。

まず、エントリーモデルである「GLE 300 d 4MATIC(ISG)」は、一部装備の変更により価格を121万円引き下げ、1147万円に改定された。標準の7人乗り仕様は5人乗りに変更され、3列目シートはオプション扱いとなった。さらに、「パノラミックスライディングルーフ」や「2列目6ウェイパワーシート」もオプション設定とすることで、車両本体価格の大幅な低減を実現している。

パワートレインは、2L直列4気筒ディーゼルターボエンジン「OM654M」を搭載。最高出力269ps、最大トルク550Nmと、日常の走行から長距離ドライブまでを快適にこなす性能を備える。さらに、ISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)による最大15kWの補助出力と200Nm超のトルク支援により、効率的かつ滑らかな加速を可能にしている。

価格と価値の最適化を図る「GLE Core」グレードを新設

一方、新たに追加された「GLE Core」は、GLEの中核を成す450 d 4MATIC Sportsモデルをベースに、装備を厳選した戦略的ラインアップである。「GLE 450 d 4MATIC Sports Core (ISG)」および「Coupé Sports Core (ISG)」の2種類が用意される。

搭載される3L直列6気筒ディーゼルターボ「OM656M」は、最高出力367ps、最大トルク750Nmという圧巻のパフォーマンスを発揮。ISG技術との組み合わせにより、滑らかかつ力強い加速性能に加え、高効率なエネルギーマネジメントも実現している。

装備面では、「AMGラインインテリア」や「ドアクロージングサポーター」などを廃止し、ステアリングやシート素材、インテリアトリムもベーシックな仕様に変更。具体的には、「本革巻スポーツステアリング」が「本革巻ステアリング」に、「本革シート」が「レザーARTICO」に変更されるとともに、外装色も従来の7色から「オブシディアンブラック(メタリック)」と「MANUFAKTURオパリスホワイト(メタリック)」の2色に絞り込まれている(後者は有償オプション)。

しかしながら「GLE Core」は、AIRMATICサスペンションや7人乗りの3列シート構成、インフォテインメントシステム「MBUX」など、GLEが誇る快適性・実用性・安全性のコアバリューをしっかりと継承しており、価格とのバランスに優れている。

いずれのモデルも、ISGを中心とした48V電気システムを搭載し、燃費向上や静粛性、加速性能の向上など、次世代SUVとしての先進性を感じさせる装備が充実している。MBUXに加え、各種運転支援システムも標準装備となっており、上質な日常と安心感を提供する。

【AMWノミカタ】

先日、ステランティスグループは6ブランド14モデルの価格改定を行った。昨今の不確実性の高い経済および社会の環境において顧客に寄り添い、ニーズを重視した決断だという。

今回のGLE 300 d 4MATICは装備を見直し、必要なものはオプションで対応するという方法で価格を下げた。7人乗りシートもサンルーフも2列目のパワーシートもあるに越したことはないが、そこに大きなプライオリティを置かない顧客も多くいるだろう。これも顧客ニーズを捉えたいい選択だと思う。

さらに、新グレードの「GLE Core」は、これまでの標準モデル「GLE 450 d 4MATIC Sports(ISG)」に比べて147万円ほど、クーペモデルも148万円ほど安くなり、コストパフォーマンス重視のユーザーにとって魅力的な選択肢となる。プレミアムSUV市場において、価格と価値の最適化を図る競争がさらに激化するなか、GLEの値下げ戦略がプレミアムSUV市場に一石を投じることになるのか、興味深い。

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