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悪天候時の無灯火走行は自殺行為!オートライトに頼りすぎず未装着車は意識して早めの点灯を

ヘッドライトを消しまま走行する方も……危険だ

ヘッドライトは前方を照らすだけでなくクルマの存在をアピールする重要アイテム

秋が深まり、日が暮れるのが早くなってきました。夕方以降の道路を走るクルマで気になるのが、ヘッドライトを点けずに走る「無灯火走行」です。無灯火走行は道路交通法違反となり、点数や反則金の対象になるだけでなく、周囲からクルマの存在を確認しくくなるため事故が起きる可能性が高まります。2020年から新車に義務化されたオートライトにより無灯火走行車は減少したように思えますが、逆にライトを点灯してないクルマが目立つようになっています。

夜間だけでなく悪天時には積極的にマニュアル操作でもヘッドライトを点灯する

秋分の日を過ぎて昼より夜の時間が長くなり、日に日に秋の夜長を実感している人も多いだろう。

こうした季節に気になるのが、日が暮れてからの無灯火のクルマ。

道交法で日没時から日出時までヘッドライトを点けずに走行すると、違反点数1点、反則金6000円(普通車)の対象になる。

2020年から新車にはオートライトの装着が義務化され、周囲の照度が1000ルクス未満になると、2秒以内にヘッドライトが点灯する基準が設けられた。それゆえ以前よりは無灯火のクルマは減ったように思えるが、逆にその分だけ無灯火のクルマが目立つ気がする。

また、近年増えてきている記録的短時間大雨などのニュースを見ていても、視界がかなり悪いのにライトを点けずに走行しているクルマがチラホラと……。

夜間や大雨などの悪天候下での無灯火は、はっきり言って自殺行為で、運転をする資格はないと思う。

オートライトが義務化されたのも、夕暮れ時やトンネルなどでのヘッドライトの点灯忘れや遅れによる事故を防ぎ、歩行者の視認性を高め、クルマの存在を早く知らせることを重く見たためだ。

つまり、ドライバー自身の視認性より、周囲からの被視認性を高めることが、事故防止のためには重要だということ。

実際、あたりが暗くなってきたとき、ライトを点けているクルマのなかに1台だけ無灯火で走っているクルマがいると、そのクルマだけかなり埋没して存在感がなくなってしまう。

にもかかわらず、いまだに暗くなっても、トンネルに入っても、雨が降ってもヘッドライトを点けない人がいるのはなぜなのか? それは、自発光式メーターが主流になったからだ。

あるいは都市部は街頭や看板などの照明が明るく、ライトを点けなくてもある程度視界が確保される(=まだライトを点けなくても見える)と考えているからなどの理由が挙げられるが、主な理由は次の3つだろう。

灯火類の劣化を心配するより被視認性を高めることが重要だ

ヘッドライト点灯しない理由は、

1>横着だから。オートライトが付いていないクルマの場合、ライトのスイッチのONやOFFするのが手間で、めんどくさい=大きなコストだと考えている人物と推測される。こうした人はおそらくウインカーもほとんど出さないで右左折したり、車線変更していることだろう……。

2>ケチだから。ヘッドライトを点けると、電気やその他が減って(ヘタって)、なんだかもったいない気がするので点けたくない、と考えている人。暗くなっても、ヘッドランプではなく、スモールランプで走り続けている人もこのタイプ(スモールランプは道交法では無灯火と同じ扱い)。無灯火が原因で事故が起きれば、もっと損をするという発想がない。

3>周囲をまったく見ていない、あるいは目立ちたくないという人。周囲に気を配っている人ほど、視界が悪いときにライトを点けず、被視認性の悪いクルマを見かけると「危ないな」「迷惑だな」と思う。それゆえ自分は他人にそういう思いをさせたくないと考えて、積極的にライトを点けるはずだ。ところが視野が狭く、直近しか見ていないようなドライバーは、他の人からの被視認性など考えが及ばないので、街灯などで道路がそれなりに明るければ、ライトを点ける必要性を感じない……。

また、ある種、自意識過剰な人は、早くライトを点けると目立ってしまう、あるいは前走車や対向車に眩しい思いをさせて、迷惑かも、と深読みしすぎているケースもあり得る。こうした人もスモールランプでOKだと思っている節がある。

いずれも論外なので、ヘッドライトを適切に使えない人は、オートライトが義務化された2020年以降のクルマに早く乗り換えることをおすすめしたい。

信号機やブレーキランプなどが目立ちはじめたときが「ライトを点けるタイミング」

ちなみに明るさを表す数値の1000ルクスとは、晴天時の日没1時間前の太陽光の明るさで、室内だとパチンコ店の店内くらいといわれている。

蛍光灯照明のオフィスの明るさが400~500ルクスで、日の入り時だと300ルクス。

JAFでは、信号機や他車のブレーキランプなどの自発光が目立ち始める薄明かりのレベルが1000ルクスの目安としている。暗くなり始めたら早めにライトを点灯するのがベスト。

オートライト未装着車は、周囲のクルマの1/3がヘッドライトを点けていたら「ライトを点けるタイミング」だと考えたほうがいい。

逆に「まだ暗くないのでは?」と思うときは、すでに出遅れているぐらいだろう。

ヘッドライトの点灯遅れは、事故発生のリスクに直結するので、「まだはもうなり」と考えて、オートライトが装着されていないクルマを運転するときは、オートライト車に遅れずにヘッドライトを点灯するよう心がけよう。

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