ホンダの旧車を長く乗り続けるオーナーのサポートを本格始動
2025年12月12日、ホンダは新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works」を2026年4月より開始することを発表しました。ホンダの旧型スポーツカーを対象とした復刻部品をグローバルに供給し、日本では新たなレストアサービスを提供するそうです。ここではホンダが新たに開始するヘリテージサービスについて紹介します。
初代NSXからスタートして対象車種を拡大予定
2025年12月12日ホンダは、愛車を大切に長く乗り続けたいユーザーのために、旧型スポーツカーの車種を対象に販売終了となった部品の復刻供給と、レストアを施す新たなヘリテージサービス「Honda Heritage Works(以下ホンダヘリテージワークス)」を2026年4月1日に開始すると発表した。
今回発表された「ホンダヘリテージワークス」は、販売終了となった一部の純正部品を復刻するとともに、新たに供給する「Honda Heritage Parts(以下ホンダヘリテージパーツ)」、その部品の一部を活用するレストアサービス「Honda Restoration Service(以下ホンダレストレーションサービス)」というふたつで構成されている。
ホンダヘリテージパーツは、これまでホンダは生産終了した車種について、一定期間補修用の純正部品の供給を続けてきた。しかし年式の進んだ車種においては、多くの部品で供給することが難しくなっている。そうした状況を解決するため誕生したサービスだ。
今回、サプライヤーとの新たな協力体制の構築や技術の進化。さらに新たな材料や製法の採用によってこれまでに販売終了となっていた部品を新たに「純正互換部品」として再開発し、復刻した。また当時と同様の材料・製法で再生産する「純正復刻部品」に加えて、この「純正互換部品」をホンダヘリテージパーツとしてグローバルに供給していく。
取扱部品の一覧は、ホンダヘリテージワークス公式ウェブサイト(https://www.honda.co.jp/heritage-works/)に掲載し、順次更新していく予定。なおホンダヘリテージパーツは、全国のホンダカーズを通じてオーダー可能で、2026年4月のサービス開始に合わせてオーダー受付開始を予定している。
一方ホンダレストレーションサービスは、2025年8月末をもって受付を終了したNSXリフレッシュプランのサービスをホンダヘリテージパーツも活用して、オリジナルの性能や質感などを可能な限り復元するサービスへと一新したものだ。
これに合わせて初代NSX誕生の地であり、NSXリフレッシュプランを運営してきた栃木県にある高根沢工場の名称をリフレッシュセンターからホンダヘイテージワークス高根沢に改称し、ホンダにしかできない本格的なレストアサービスを提供していく。
サービスメニューは、エンジンやサスペンション関連など、ユーザーから要望の多い運動性能に関わる項目をパッケージ化した「基本レストア」。そしてこれに外装と内装の施工、個体コンディションに応じて、より細やかで総合的な作業を施す「トータルレストア」の2種類を用意する。
まずは初代NSX(NA1-100型)を対象にサービスを開始し、将来的には、他の旧型スポーツタイプの車種にも対象を広げていく予定とのこと。2026年1月より全国のホンダカーズを通じて申し込みを受付開始し、4月より施行を開始する。また、4月のサービス開始に先立ち、ホンダヘリテージワークスの公式ウェブサイトを公開し、今後のサービス開始に向けて価格やサービス内容などの詳細情報を順次公開していくそうだ。
NSXのリフレッシュプランの名称が変わっただけ、と思ったユーザーも多いかもしれない。しかし、今回発表されたサービスはNSXでスタートし、今後ホンダのスポーツカーに拡大させていくというのが最大の注目ポイント。S2000やビートといったホンダを代表する名車を今後も安心して所有できるようになるのはユーザーにとってウレシイ限りだろう。
