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全長4m未満の国産5ナンバーサイズSUV! トヨタ・ライズ、ダイハツ・ロッキー登場

ダイハツがトヨタにOEM供給する初のDNGA

 ダイハツ工業とトヨタ自動車は11月5日、新型コンパクトSUVの「ロッキー(Rocky)」と「ライズ(RAIZE)」をデビューさせた。開発の主体はダイハツで、新世代のクルマづくり「DNGA(ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」の第2弾。DNGAによる商品としては初めて、トヨタのラインアップにOEM供給で加わったモデルとなった。1リッターエンジンを搭載し、全長は3995mm、全幅1695mmとまさに5ナンバーサイズはもちろん、コンパクトなSUVである。

 東京モーターショーのダイハツ・ブースを訪れて「何だ、これっ!」と叫んだ方も多かったことだろう。会期中はデビュー前のため、“新型SUV”という素っ気ない車名でサプライズ展示されていたのがロッキーだ。低迷が続く国内の新車市場で唯一元気のいいSUV勢だが、5ナンバー枠のコンパクトサイズは強力なライバル不在の空白地帯。そこへ目をつけた次第だ。

1990年からコンパクト・クロカン4WDを発売

 ダイハツ・ロッキーには、1990年から2002年まで生産されていた初代モデルが存在する。ラダーフレームを持つクロスカントリー4WDで、エンジンは1.6リッターを搭載。1988年デビューのスズキのエスクードに対する刺客でもあったが、1994年にトヨタから初代RAV4が出たことで、国内市場での競争力を失ってしまった経緯がある。一方でトヨタ・ライズは英語の「RISE」と「RAISE」からの造語。毎日を盛り上げるアクティブなクルマであることを表現している。

 このクラスには、かつてダイハツのテリオス(トヨタにもキャミをOEM供給)というFR(フロントエンジンの後輪駆動車)ベースの元祖SUVも存在していた。2006年にはその後継モデルとしてビーゴ(トヨタへのOEM供給車はラッシュ)をデビューさせたが、さすがに基本設計がやや古く、2016年をもって国内市場からは撤退している。

ロッキー&ライズは小さなボディで小回りバツグン

 さてここからは、ダイハツのプレスリリースに沿って、新型ダイハツ・ロッキーとトヨタ・ライズの特徴をお伝えしよう。この2モデルは、下記の4ポイントを押さえると理解しやすい。

1:小回りの利くコンパクトサイズと広い室内空間を両立したパッケージング
2:大径タイヤによる力強くアクティブなデザイン
3:誰もが安心できる先進・安全機能
4:DNGA新プラットフォームによる高い基本性能

 ボディサイズは基本的に共通。全長3995×全幅1695mmという5ナンバー枠に収まっているが、大径タイヤやオーバーフェンダーなどSUVらしい堂々としたシルエットになっている。しかもDNGA採用のメリットで前輪の切れ角は大きく、17インチタイヤを履いたモデルでも最小回転半径は5.0m(16インチ車は4.9m)だ。

 ダイハツ・ロッキーとトヨタ・ライズがエンブレム違いだけの双子車ではないのは、フロントマスクを見ればわかる。ロッキーは六角形の大型グリルを中央に配置して、押し出しの強さをアピール。考えてみれば、ロッキーはダイハツのSUVラインアップの頂点に位置する。ライズは薄型LEDヘッドランプと台形のロアグリルなどが、兄貴分のC-HRやRAV4などにも通じるデザインだ。

 ボディカラーは全8色。それに加えてツートーン仕様3タイプという設定は共通だが、ロッキーはダイハツの黎明期の車名にちなんだコンパーノレッド、ライズはターコイズブルーマイカメタリックという専用色がそれぞれ設定された。

 

クラス最大級のラゲッジスペースを実現

 一方でインテリアはシート表皮の仕様などを除いて、ステアリングセンターのエンブレム以外は基本的に共通。運転席側に向けて配置された操作パネル類、少し高めで操作しやすいシフトレバーなどは機能優先。LEDデジタル速度計と7インチTFTカラー液晶ディスプレイを組み合わせたメーター表示など、フルスクリーンで先進感も表現した。

 ラゲッジスペースはクラストップレベルで、幅1000×高さ865×奥行き755mmを確保。可動式のデッキボードも備え、デッキボード下段時での最大容量はC-HRを上回る369リッターを誇る。リアシートバックを倒せばフラットで奥行きのある空間となり、デッキボードを取り外せば背の高い荷物も収納できると、アレンジも多彩だ。

 エンジンは1KR-VET型という直3の1リッターDOHCターボエンジンで98psと140Nmを発生。トランスミッションにはタントから採用されているスプリットギヤ採用のD-CVTを組み合わせた。駆動方式はFFと電子制御式カップリング機構を用いたダイナミックコントロール4WDを設定。

安全運転支援システムをさらに強化

 安全装備では、ダイハツご自慢のスマートアシスト全10機能と、運転をサポートするスマートアシストプラスの全7機能という、合計17機能を搭載。ブラインドスポットモニターとリアクロストラフィックアラートを新たに採用。

 オプションでスマホと連携する9インチディスプレイオーディオを採用して、最新のコネクテッドにも対応する。

 ダイハツ・ロッキーとトヨタ・ライズがコンパクトSUVという新たなマーケーットニーズを開拓する可能性は限りなく高い。それぞれ4グレードを設定し、2WD(もちろんFF・前輪駆動)と4WDを設定。装備類などが同社では最上級のSUVとなるロッキーのほうが充実しているため、ライズよりも高めに価格が設定されている。車両本体価格は、ダイハツ・ロッキーが170万5000〜242万2200円、トヨタ・ライズは167万9000〜228万2200円。

 

 

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