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愛車は半世紀前の初代スバル「レオーネ4WD」! 元祖・乗用四駆に乗る熱血スバリストに直撃しました

誰でも楽しめる4WDの乗用車を先駆けたスバル初代レオーネ

「四輪駆動の乗用車」といっても今では誰も驚かないが、かつて4WDといえば「ジープ」に代表される軍用由来のクロスカントリー・ビークルと同義語。過酷な戦場でも耐えられるタフネスさと不整地走破性を備える反面、高速走行性能や快適性は備えなくても当然とされていた。かつての「ヨンク」は、一般的な乗用車とはその用途や目指すところが全く異なる「特殊車両」だったのだ。

そんな4WDのワイルドすぎるイメージを打破し、現在のように一般ユーザーが気負うことなく4WD(AWD)の走破性・安定性を享受できるようになったのは、やはりスバルの存在が大きい。

新潟・三条の手づくりイベント「20世紀ミーティング」

2023年4月16日(日)、新潟は三条市の信濃川沿いのミズベリング三条(水防学習館)の広い駐車場を使って「20世紀ミーティング 2023春季」が開催された。車両展示とオーナー同士の交流というのがこのイベントの主たる内容で、これは地元のヒストリックカー愛好家らが手弁当で始めたイベントがルーツと聞けば思わず納得。

前身の「5ナンバーミーティング」時代から数えれば今回で5回目となる「20世紀ミーティング」。イベント会場では地元の警察や自衛隊が車両展示に協力したり、地元の一般来場者がキッチンカーで飲食を楽しむ風景が見られたりと、回を重ねるごとに地産地消&町おこし的なイベントとしても定着しつつある。

東京から自走で参加した1975年式レオーネ4WDエステートバン

イベントが回を重ねるにつれ、地元以外からの参加者も増えており、今回も県外から初参加というクルマ&オーナーも少なくない。そんな県外初参加勢の1台がこちら。東京から参加の“ムラムラ”さんとその愛車、スバル「レオーネ4WDエステートバン」だ。レオーネ4WDのデビュー自体は1972年だが、こちらの個体は1975年式となる。

1960年代、東北電力から宮城スバルに「送電線の冬季の保守点検作業用に四輪駆動のバンが欲しい」と打診があったことがきっかけで「1300Gバン」を改造した4WD仕様が作られ、その走破性と快適性が高い水準で両立していたことに東北電力は大いに満足。このクルマがきっかけとなりスバルは本社技術本部に4WD開発チームを発足させ、スバル初の四輪駆動カタログモデルとなる初代レオーネ4WDエステートバンの誕生へとつながるのである。

この個体に惚れこみ長い時間をかけてようやくオーナーに

低重心でシンメトリカルな水平対抗エンジンと四輪駆動の組み合わせは、最新のスバル車まで一貫して採用され続けてきた伝統のレイアウト。そんな技術オリエンテッドな歴代のスバル車には、スバリストと呼ばれる熱心なファンも多い。その「スバルAWD」のルーツと言える初代レオーネ4WDとなれば、スバリストならずとも大いに気になる1台だ。

「もともとこのクルマに出会ったのはネットオークションでした。そのときは縁がなくて手に入れられなかったのですが、車両自体の居場所はわかっていたので、“もし手放すことがあったらお声がけを”と言いながら、長い時間をかけてその日が来るのを待っていました」

と語るムラムラさん。その甲斐あって10年ほど前、ついに手元にやってきたのがこの1台というわけだ。

スバルのエンジニア高橋三雄さんのサインも

リアのサイドウインドウにはムラムラさんの生業である屋号のシールが貼ってあるが、「もちろん洒落です。たまに営業に使うこともなくはないですが、基本的には温存してます(笑)」

ボンネットを開けてもらうと、低い位置に収まった水平対向エンジンの上に収まったスペアタイヤとエアクリーナー。この時代のスバル車の見慣れた光景だが、見るとエアクリーナーにはかつてスバルの技術本部で活躍したエンジニア、高橋三雄さんの直筆サインが。「今から10年ほど前、あるイベントでお会いして書いていただいたサインです」とのこと。

知らない人が見ればただの古いライトバンかもしれないが、ヒストリックカー好きやスバリストから見ればまさに宝石のような、ムラムラさんのレオーネ4WDエステートバンなのだ。

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