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トヨタ「センチュリー」はセダンからSUVタイプになって何がよくなった? ショーファーカーは新時代に突入です

ヘッドランプとテールランプは、奥行きのある4つのランプを用いている

多様化に対応すべく、SUVタイプに

かねてより噂されていた、SUVタイプのトヨタ「センチュリー」が2023年9月に発表された。ショーファーカーに対するニーズの多様化を踏まえ、これからもユーザーの期待に応え続ける新しいセンチュリーへと進化させたという。日本の伝統的な美を取り込んだデザインと、圧倒的な静粛性と快適性を実現する人中心の思想をコンセプトとして1967年に発売されたセンチュリーは、現代を生きるわれわれに向けてどのようにアップデートしたのだろうか。

移動時間を有効活用する現代人に向けて

トヨタは2023年9月、新しいショーファーを目指したというSUVタイプの「センチュリー」を発表した。新型は「The Chauffeur(ショーファー)」をコンセプトに掲げ、センチュリーにふさわしい品格や静粛性・乗り心地を継承しつつ、センチュリーとしてこれからの時代もユーザーの期待に応え続ける「新しいショーファーカー」へと進化させたという。

センチュリーはトヨタの最上級ショーファーカーとして1967年に登場。日本の伝統的な美を取り込んだデザインと、圧倒的な静粛性と快適性を実現する人中心の思想をコンセプトとして開発されたという。その後、半世紀以上にわたり、日本を代表するショーファーとして現在に至るまで確固たる地位を築いているモデルだ。SUVタイプの新型はさらに「近年では移動時間をより有効に活用し、車内での休憩や、オンライン会議に参加するなど、ショーファーカーに対するニーズが多様化していることを踏まえ開発が行われてきたという。

すべての装備は後席の快適性を極めるため

「人中心」の思想で設計され、さまざまなシーンで活用できる広さと機能性を備えた、快適な空間を提供するという室内空間。独立2座となる後席はフルリクライニングも可能に。もちろん、リフレッシュ機能などの快適装備も充実している。乗降性にも配慮されており、最大75度まで開くリアドアや掃き出しフロア、電動格納式オートステップやセンターピラーの大型アシストグリップなどが備わっている。また、オーディオは匠の感性と技術を駆使し、生演奏を彷彿とさせるレベルだという。

エクステリアは「威風凜然」をテーマに日本の美意識を随所にちりばめた品格のある佇まいを実現したという。水平・垂直を基調としたデザインを採用し、リアに重心のあるショーファーカーならではのプロポーションを、平安時代の柱にあしらわれた面処理技法(几帳面)や織機の縦糸に横糸を通す道具である杼(ひ)を広いボディサイドのモチーフとして採用する。さらに、鳳凰エンブレムや塗装面の鏡面磨きなど、匠の技が細部にわたって施されているのもセンチュリーらしいポイントだ。

パワートレインには3.5L V6エンジンに前後モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドを採用。ドライバーズカーとしての走行性能を備えつつ、日常はBEVで、長距離移動などいざというときにはHEVとして使うことができ、ショーファーのニーズに最適な仕様だという。

低速域で小回りの利く四輪操舵システムも装備。さらに、後席の快適性を高める走行モード「リアコンフォート」を設定しているのも特徴的だ。また、ボディ構造でもリアサスペンション取り付け部にラゲッジセパレート構造を結合。室内側には遮音機能付クリア合わせガラスを用いることで、ラゲッジとも分離した静粛性の高いプライベート空間を実現させている。

車両本体価格は2500万円(消費税込)から。個々のニーズに応え、グローバルにフルオーダーを実現、「Freedom in motion -究極の移動の自由-」をユーザーに届けるという。販売はセンチュリーを熟知した「センチュリーマイスター」が在籍するトヨタ販売店での扱いとなる。なお、従来から販売されている3代目となるセダンのセンチュリーも継続販売されるとのことだ。

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