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「発炎筒」にも使用期限があるって知ってますか? 火薬式を搭載している方は今すぐチェックしてください!

使用期限は発炎筒本体に書かれている

最近はLEDタイプの発炎筒もある

クルマに標準装備されている発炎筒(「発煙筒」ではなく「発炎筒」が正しい)。法律上は「非常信号用具」と呼ばれ、保安基準で常時その設置が義務づけられている。クルマを購入した時点で備え付けられているのだが、じつは期限があるのをご存知だろうか。

4年に一度は交換する必要がある

発炎筒には、

・自然発光式であること
・夜間に200m離れた距離からでも確認できる赤色光を発するもの
・使用に便利な場所に備え、容易に取り外しができること
・JISの「自動車用緊急保安炎筒」の規格又は同等程度以上の性能があること

という4つの基準があり、JIS規格で有効期限は4年と定められている。つまり、4年に一度は交換する必要があるわけだ。

しかし、なかなかこれが難しく、新車を購入し最初の車検(3年)はOKだとしても、その1年後に有効期限が切れるので、2回目の車検までは持たない……。したがって、1回目の車検でも新品に交換し、以後車検のたびに交換するのがベストだが、ついつい発炎筒の有効期限のチェックを怠り、4年どころか、10年近く交換した記憶がない人もいるのではないだろうか。

ちなみに食品が賞味期限を少々越えても食べられるように、発炎筒も有効期限を越えたとしてもすぐに使えなくなるわけではない。有効期限を過ぎた発炎筒は、徐々に劣化し、「着火しづらい」「炎が小さい」「雨、風によって炎が消える」といった症状が出てくるといわれているが、いずれにせよ高価なものではなく、700円前後で購入できるものなので、やはり車検のたびに確実に交換しておくのが一番のおすすめ。

なお、上掲の通り、発炎筒の設置は保安基準で義務づけられているが、保安基準では有効期限については触れていないので、有効期限切れの発炎筒でも車検は通ってしまうし、とくに罰則も設けられてはいない。とはいえ、いざというとき発炎筒が役に立たないのは危険なので、4年に一度の交換は忘れないようにしてほしい。

また最近は、火薬式ではなく、LEDタイプの発炎筒もあるので、こちらを選ぶのもひとつの手。火薬式と違い使用時間が長く(火薬式の燃焼時間は5分以上)、何度でも使えるのがメリット。ただし、昼間に使用してもそれほど目立たず、電池も定期的に交換する必要はあるので悩ましいところ。価格は1000円前後と火薬式より少々高い。

意外と知らない処分の方法

最後に発炎筒の処分方法についても触れておこう。

燃焼させた使用済みの発炎筒は、花火などと一緒(火薬類取締法上の「玩具煙火」)なので、きちんと火の始末をしたあと燃えるゴミとして処分すればOK。

一方、未使用のまま有効期限が切れた発炎筒は、火薬なので個人が家庭ゴミ(資源ゴミとしても)として処分するのは厳禁。ディーラーや整備工場、大手カー用品店などに持ち込んで、処分してもらうしかない。できれば通販などで購入せず、新しい発炎筒を購入したところで、引き取ってもらうのが一番だ。

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