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奥さまと出会った青春時代の愛車「クラシック ミニ」に復帰! 夫婦仲良くイベントに参加した感想は?

皆野椋神社を背景に走るミニ。世界202都市で同時開催のDGD、日本らしさをアピール

日本初開催となった「ディスティングイッシュド・ジェントルマンズ・ドライブ」

オーストラリア発祥のチャリティーイベント「ディスティングイッシュド・ジェントルマンズ・ドライブ(以下DGD)」が日本で初開催されることになり、2023年9月24日(日)、クラシックカーに乗ってトラディショナルなファッションをまとった紳士淑女たちが、早朝より埼玉県北部にある皆野町に集結した。このDGDとは、男性の健康のための啓発活動として、世界66カ国202都市で同時開催された、前立腺がんの研究などの活動基金へのチャリティーイベントである。

子どもが独立したのでミニでクルマ趣味に復帰

朝の集合場所は皆野町のヤマブ味噌工場。集合した参加者たちには、秩父地域の郷土食であるお漬物が添えられた炊き立てのご飯に、お味噌汁をふるまい、イベントを応援してくれる。腹ごしらえが終わった参加者たちは、道路を挟んだ皆野椋神社にて、交通安全のご祈願を行い順次スタートだ。

その21台の参加車両の中にいるのが、フェスタイエローという淡い純正ボディカラーをまとった「クラシック ミニ」だ。この1963年製の愛らしいミニで参加しているのは群馬県在住の井上さん。今回の参加車両のなかで、850ccという一番小さな排気量だ。

井上さんの愛車の正式名称は「オースティン ミニ」。1959年にデビューし、その後ハイパフォーマンスである「S」などに発展していくクラシック・ミニであるが、その中でも最もベーシックなモデルである。

子どもの頃から憧れて、最初に乗ったミニは免許取得前に買ったという井上さん。その最初の愛車に乗っていた大学生の頃に奥様ひとみさんと出会い結婚。お子さんに恵まれたこともありクルマ趣味からは遠ざかっていたが、お子さんも独り立ちしたことから、5年前にこのミニを手に入れた。

それからは、青春時代と同じようにひとみさんとともに、全国各地で開催されているクラシックラリーなどに積極的に参加しているという。

現代の交通でも流れに乗って走れるのは名車の証

長野県で開催されている「コッパディ小海」へ参加して以来、イベントの楽しさに開眼したという井上さんだが、850ccしかないミニでのイベント参加は、現代の交通事情でハンデを感じることはないのだろうか。

「たしかに同じくらいのサイズの軽自動車より、少しだけ排気量は大きいのですが、スピードはもちろん敵いません、でもボディが軽いこともあり、気づけば流れに乗ってますし、想像されるよりも俊足なんですよ。しいて言えば、坂道などで前車に合わせてマイペースな速度調整ができないとき、ギアを1段落としたりの調整は必要ですね、小排気量を感じるのはそうした時くらいでしょうか」

クラシック ミニは自動車史においても間違いなく名車であり、井上さんの言うように、そうしたバランスは抜群なのだろう。

さいたまから都心を通って三浦半島までのドライブ

「夫婦ともに、ミニの生まれた国であるイギリス文化も好きで、トラディショナルな服装も好みですので、こうしたクルマたちと同年代のファッションも楽しむといった趣旨のイベントの開催は、じつは待ってましたという心境でもあります」

と今回初開催となったDGDに満足げな様子だった。

「川沿いの旧街道沿いは信号も少なくて気持ち良く走れましたし、都内のコースでも、DGDの車列を見かけてくた人たちの眼差しが暖かいんですよね。普段クルマには興味ない人の目にも、クラシックカーのもつ可愛い、カッコいいスタイルが受けていたんじゃないでしょうか。そうしたことで、イベント趣旨のアピールにはぴったりのコースでした」

ちなみにDGD一行は皆野町を出発し、川越までのワインディングを楽しんでから高速道路を一ツ橋で降り、千鳥ケ淵、神宮外苑から青山通りを通って、黒山の人だかりが信号待ちをする渋谷駅前スクランブル交差点を通過し、ふたたび高速道路で三浦半島を目指すというコース設定だった。

「私たちは、いつも夫婦でクラシックカーのラリーにも参加しているのですが、競技ですからね、コースやタイム計測のことで、妻との間に険悪なムードが漂うこともあります(笑)。DGDはずっと楽しい会話をしていられるからご夫婦やカップルの方にもお薦めしたいですね」

今年日本で初開催となったDGD、来年はさらに楽しむクラシックカーユーザーが増えるイベントとなることを期待したい。

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