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【2024年に30周年を迎えるクルマ】トヨタ「RAV4」に日産「ラシーン」など現在のクロスオーバーブームの始まりだった!?

現在のクロスオーバーSUVの礎となったトヨタ「RAV4」

ヒット作が多かった1994年デビューのクルマ

2024年に周年を迎える車両を紹介する本企画。20年前には、マツダ「ベリーサ」や日産「ティーダ/ティーダラティオ」、トヨタ「ハイエース」などが登場し紹介をした。今回は今から30年前の1994年にデビューした車種をピックアップしてみた。

ホンダ オデッセイ

先日、新型モデルが日本で復活を果たしたオデッセイ。その初代モデルが登場したのが1994年のことだった。当時はRVブームで、現在のミニバンやSUVが高い人気を誇っていたのだが、ホンダは生産設備の制限もあってRV車をラインナップしていなかった。

そこで当時の生産設備で生産できる最大のサイズとなるアコードのプラットフォームを一部流用し、苦肉の策で生まれたのがオデッセイだった。

そのため全高は他の車両よりも低く、スライドドアも備えていなかったが、それが逆に多人数乗車が可能でありながらセダンライクな走り味を持ち合わせた他にないモデルということで大ヒット。他メーカーからも同様のコンセプトの車両が乱発されるほどとなったのである。

三菱 パジェロミニ

三菱の本格SUVであるパジェロ。そのパジェロの性能を軽自動車サイズに凝縮したモデルとして登場したのがパジェロミニだった。

フレーム構造のパジェロに対し、モノコックボディにフレームを溶接したビルトインフレーム構造となり、駆動方式も副変速機付きの4WDのほか後輪駆動の2WD仕様も存在するなど、細部での違いはあったものの、一目でパジェロと分かるそのスタイルで一躍人気を集めた。

搭載されるエンジンは軽自動車ながら4気筒で、ターボモデルには当時三菱が力を入れていた5バルブエンジンもラインナップ。軽自動車ではあるものの、パジェロらしいタフでパワフルな走りを楽しめるモデルとなっていた。

トヨタ RAV4

今でこそ乗用車のプラットフォームをベースとしたクロスオーバーSUVが一般的となっているが、90年代前半のRV車はランドクルーザーやパジェロのように、強固なフレームを持ったハードなものがほとんどだった。

そこに登場した初代RAV4は、セリカなどのコンポーネントを流用した“ライトクロカン”と呼ばれ、乗用車的な感覚で乗れるにもかかわらず、高い最低地上高から来る走破性の高さや運転のしやすさなどもあって大ヒット。

当初は3ドアボディのみの展開だったが、のちに使い勝手の良い5ドアモデルも追加されたことで、その地位を確固たるものとし、多くのフォロワーを生み出し、現在のクロスオーバーSUVの礎となった歴史的な1台だった。

日産 ラシーン

80年代後半から90年代にかけて、日産が送り出してきたパイクカーシリーズの最後を飾るモデルともされているのが、サニー/パルサー系のシャシーに角ばったレトロ風のボディを載せたラシーンだ。

1993年の東京モーターショーに参考出品されたラシーンは、その反響の大きさから翌年に販売がスタート。乗用車のプラットフォームを使用してはいるものの、全車4WDの設定で、現在でいうクロスオーバーSUVにも属するモデルとなっていた。

サニー/パルサー系のシャシーを使用しているものの、内外装にそれを感じさせる部分はほぼ皆無で、運転しやすいサイズ感や大型サンルーフの設定があったり、上下分割式のリアゲートなど、現在のクロスオーバーSUV人気にもフィットするキャラクターも持ち合わせていることから、30年が経過した現在でも高い人気を誇っている。

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