RCとRC Fで今後オーダーできるのは「ファイナルエディション」のみ
2014年10月に登場したレクサス「RC」とハイパフォーマンスモデルの「RC F」は、レクサスの「エモーショナルな走り」のイメージを牽引するクーペ専用モデルです。販売開始から10年余りが経過した2025年1月16日に、同年11月での生産終了が発表されました。同時に「ファイナルエディション」を設定し、今後オーダーできるのはこの限定パッケージとのみとなります。一体どのような特別装備が採用されているのでしょうか。
“F”スピリットを想起させる演出をRCに施す
レクサスから2014年10月に登場したスポーツクーペの「RC」とハイパフォーマンスモデルの「RC F」は、スポーツクーペならではの人を魅了して誘惑するデザインと、走りへの情熱を駆り立てる走行性能を兼ね備えているのが特徴だ。
外観は「アヴァンギャルド・クーペ」をテーマに、フロントからキャビン、リアへと連続する一体感のあるダイナミックなプロポーションとクーぺならではの流麗な佇まいが融合。また、スピンドルグリルを起点とするワイド&ローのフロントビューと、張り出したホイールフレアで強調したタイヤの存在感により俊敏な運動性能を予感させる。
高いボディ剛性を確保するために、大断面のロッカーパネルなどを採用し骨格を強化。さらにレーザースクリューウェルディングやボディ接着材に加え、高剛性のガラス接着剤なども採用し、スポーティな走りとラグジュアリークーペらしい上質な乗り心地を両立している。
また、フラット化を徹底したアンダーボディや、エアロスタビライジングフィンの装着により、空気の流れを車両安定性の確保に利用する「空力操安」というアプローチで優れた操縦安定性を確保した。
ハイパフォーマンスモデルのRC Fは「走りを楽しみたい人なら誰でも、運転スキルに関係なく笑顔になれるスポーツカー」を開発テーマに、一般道からサーキットまでどんな場所でも走りが楽しめるように走行性能を磨き上げた。
搭載されているパワートレインは、RCには3.5L V6エンジン+8速AT、2.5Lエンジンのハイブリッド+CVT、2L直4ターボ+8速ATの3種類。RV Fは5L V8エンジン+8速ATの1種類。駆動方式は全車FRのみとなっている。
RCのファイナルエディションには、スパッタリング塗装を施したENKEI製19インチアルミホイール、レッドブレーキキャリパー、ブラック塗装とスモーク塗装加飾を施したオート電動格納式ドアミラーを設定することで、スポーティさを強調した外観となっている。インテリアにはカーボンパーツとウルトラスエードを採用し、“F”スピリットを想起させる演出となっている。
RC Fには高精度チューニングエンジンを搭載
一方RC Fのファイナルエディションは、「公道からサーキットまでシームレスに楽しめる走り」をさらに追求するために、高精度チューニングエンジン・リアディファレンシャルを採用。高精度チューニングエンジンは、ムービングパーツの緻密な質量合わせやクリアランス調整などにより回転バランスの最適化とフリクションの低減を実施している。
これによりV8エンジンの伸び感に磨きをかけ、なめらかな回転フィールとエモーショナルなエンジンサウンドを実現。また高精度チューニングリアディファレンシャルは、熟練の技術者がディファレンシャル内のピニオンギアとリングギアの隙間であるバックラッシュの調整を手作業で実施。加減速の応答性を向上するとともに、上質なドライビングフィールを提供する。
外観はメタルスターグロスブラック塗装を施したBBS製19インチ軽量鍛造アルミホイールをはじめ、レッドブレーキキャリパー、ブラック塗装とスモークと速加飾を施したオート電動格納式ドアミラー、リアスポイラーには、カーボンアクティブリアウイング(格納式)を採用し、RC Fの高い走行性能はそのままに、よりスポーティで洗練されたエクテリアに仕立てられている。
RC Fは200台限定でビンテージ必至
RCおよびRC Fのファイナルエディションはインテリアカラーにスポーティさと上質さを兼ね備えた「ブラック&フレアレッド」を採用。車両本体価格はRCファイナルエディションが660万~767万円(消費税込)。200台限定のRC Fファイナルエディションは1360万円(消費税込)だ。
この発表を受けて、RC Fの中古車相場は反応し、わずか1カ月で中古車の平均価格が60万円も上昇している。貴重な大排気量自然吸気エンジン搭載車の争奪戦の幕開けとなるのか。
