モータースポーツの現場からの声に応えたエアロパッケージ
西日本最大級のカスタマイズカーイベント「大阪オートメッセ2025(OAM)」が2025年2月7日(金)~9日(日)の3日間、インテックス大阪を会場に開催されました。出展社数が351社、展示されるカスタム車両は合計630台にものぼるOAM会場から、TOYOTA GAZOO Racingブースで見つけた進化型「GRヤリス」の「エアロパッケージ(プロトタイプ)」を紹介します。
6点のエアロパーツで構成
進化型「GRカローラ」に「GRスープラ A90ファイナルエディション」、そして進化型「GRヤリス」と、GRモデルが盛りだくさんとなっていた大阪オートメッセ2025のTOYOTA GAZOO Racingブース。
その中でもプラチナホワイトパールマイカのボディカラーをまとった進化型GRヤリスには「エアロパッケージ(プロトタイプ)」という仮称が与えられていた。
このエアロパッケージ(プロトタイプ)とはその名の通り、進化型GRヤリスにエアロパーツを追加装着したもので、どれも性能向上を目的とした本格的なものとなっている。
その内容は、フードダクト、フェンダーダクト、大型ウイング、燃料タンク下カバー、リアバンパーカバーダクト、フロントスポイラーの6点で構成されており、レーシングドライバーなどの協力によって生み出されたもの。
フェンダーダクトはフェンダー内部に滞留する空気を外へ流す役割を持たせているのは想像の通りだが、フェンダーダクトがない状態だと、ブレーキング時にノーズダイブした際に滞留した空気が抵抗となってうまくノーズが入らなくなる現状が発生してしまうそうで、その状態を解消するために用意されたとのこと。
このフェンダーダクトを新設するためにフェンダー全体を専用品としているため、装着する際は純正フェンダーとの置き換えという形になる。
純正ボディへの装着もスムーズに可能
そして一気にスポーティな印象を与えてくれる大型ウイングは、角度を水平(0度)、5度、10度の3段階で調整できるようになっており、走るステージやドライバーの好みによってリアのダウンフォース量を調整することができる。
リアバンパーの左右に設けられるリアバンパーカバーダクトは、高速走行時にリアバンパー内部に空気がたまってパラシュートのように走行抵抗となることを防ぐもので、純正バンパーの一部をカットして装着するもの。
現在はまだプロトタイプのアイテムではあるが、じつは進化型GRヤリスのリアバンパー裏側にはこのリアバンパーカバーダクトを装着する際にカットすべき部分にガイドラインがすでに入れられているとのことなので、これらのアイテムの登場は間もなくと考えてよさそうだ。
バンパー脱落防止のボルトにも注目
そのほかのアイテムとしては、前後バンパーをしっかり固定するための「GRエンデュランスバンパーボルト」も装着されていた。
これは耐久レースやラリーといった過酷なモータースポーツシーンで、バンパーが脱落することを防止するもので、バンパーが脱落することで、他の部分に被害が及んだり、空力バランスが崩れ、操縦安定性に悪影響が出ることを未然に防ぐというもの。
専用開発された締結構造によってボディへの負担を抑えつつ、しっかりバンパーを固定することができるようになっており、こちらも前述のリアバンパーカバーダクトと同じく、すでに進化型GRヤリスには装着する際に穴あけすべき部分に印がつけられているとのことだ。
このようにモータースポーツの現場からの声をフィードバックする形で登場が予定されているエアロパッケージ(プロトタイプ)は、パッケージオプションだけでなく、単品販売も検討中で、改良型GRヤリス以前のモデルにも一部加工が必要なものの装着が可能なように作られているとのこと。GRヤリスオーナーは登場を期待して待つ価値のあるアイテムと言えそうだ。
