ミケロッティがデザインを手掛けたTR4A IRS
インターネットでクルマを探せなかった時代に、漫画を見て欲しくなり、あらゆる手段を使ってようやく手にしたトライアンフ「TR4A IRS」を、いまなお普段の足車として使っているオーナーがいました。どんなカーライフを送っているのでしょうか?
ある漫画がきっかけでTR4Aを購入
房総半島の丘陵地帯をコマ図を頼りに約190km走るツーリングと、地元の海の幸を酒の肴にした楽しい宴会を主なコンテンツとした「2nd TOKYO MORNING TOURING」が、2024年11月9日~10日に開催された。1979年式までに生産されたヨーロッパ製クラシックスポーツカーを対象としたこのイベントに登場したトライアンフ「TR4A IRS」のオーナーにお話をうかがった。
「愛車のトライアンフ TR4A IRSは1965年式で、1992年12月に購入しました。4輪はこれしか所有していないので、普段の移動の足として使っています。以前はホンダCR-Zも所有していましたが、勤務先が変わり電車通勤になったため、手放しました」
オーナーの相川広之さん(55歳)にとって、TR4A IRSは初めてのクラシックカー。それ以前はマツダ「ファミリア GT-X」に乗っていたという。
「もともと旧いクルマやバイクが好きだったんですよ。TR4A IRSを買うとき、2輪のホンダ CBR900RRという快速モデルに乗っていたので、クルマのほうは多少遅くてもいいや……と思っていました」
ちなみに、バイクはヤマハ「R1-Z」、ホンダ「CBR900RR」、ビューエル「S1W」、ハスクバーナ「NOX」「SMR510R」と乗り継ぎ、現在も「SMR510R」というスーパーモタードを愛用している。
「日野 コンテッサ スプリントでミケロッティのデザインに惚れました。Car Ex別冊の『ちょっとフルくてイイくるまにゃのらずにいられないっ!』というコミックで普段使いできるミケロッティがデザインしたクルマとして紹介されていたのを見て、TR4A IRSを買ったんですよ」
購入当時はまだインターネットでクルマを探せなかったため、クルマ好きの知り合いに「TR4Aを売っていたら教えて!」と聞きまくり、その甲斐あってTR4A IRSを購入できたという。
理想のスタイルを追い求めて
「オイル交換、タペットクリアランス調整、ウォーターポンプ交換、ブレーキ調整など、自分でできる作業は自分でやっています。これはプロに頼んだのですが、20数年前にボディ修復をした際、外装色をブリティッシュ レーシング グリーンから水色にチェンジし、白いラインを入れたくなったんです」
相川さんによると、購入時に付属していたハードトップは歪んでおり、装着できなかったため自宅ガレージに飾っているそうだ。
「今後、ドアミラーをレーシングタイプにする計画があります。グレーっぽい水色で塗装されたトライアンフ TR4Aのワークスカーがあるんですよ。その存在を知っていたら、ボディをリセットするときにその仕様にしていたかもしれませんね」
増車の予定はないとのことなので、いつかレーシングタイプのドアミラーを装備し、グレーブルーに塗装された相川さんのTR4A IRSを拝見できる日が来るかもしれない。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)
