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落札金の使い道は?フェラーリが世界で1台の「デイトナSP3テーラーメイド」をオークションに出品

フェラーリ・デイトナ SP3 テーラーメイド:革新的なグラフィックが特別な1台を強調する

伝統のジャッロ・モデナのスペシャルカラーが鮮やかなデイトナSP3

フェラーリが世界で1台限りの特別モデル、フェラーリ「デイトナ SP3 テーラーメイド」をRMサザビーズのチャリティオークションに出品することになりました。デイトナSP3の限定599台の生産枠を超え、「599+1」として特別に製造されたこの車両は、同社のテーラーメイドプログラムでカスタム仕様に仕立てられています。オークション収益はすべて「フェラーリ財団」へ寄付され、教育支援プロジェクトに活用される予定です。

特別なリアミッド6.5L V12フェラーリが未来の教育支援に貢献

話題のモデルはテーラーメイドプログラムにより、ボディはカーボンファイバーとフェラーリ伝統の「ジャッロ・モデナ(イエロー)」による2トーンに仕上げられている。フロントスプリッター、サイドシル、リアディフューザーにはグロッシーブラック仕上げが施され、レーシングスピリットを強調。車体上部には「Ferrari」ロゴが、ブランド史上初の試みとして大胆に描かれいる。

インテリアは廃タイヤを再利用して開発された新素材など、環境に配慮したマテリアルが採用されているほか、跳ね馬をモチーフにしたデザインが随所に施されている。また、ダッシュボードおよびステアリングコラムにはF1用のカーボンファイバーが用いられ、モータースポーツのDNAを色濃く感じさせる仕上がりだ。

オークションによる収益は、米国IRS(内国歳入庁)により認定された公共慈善団体「フェラーリ財団」に全額寄付され、今後の教育支援活動に充てられる。同財団の最近の取り組みは、山火事で壊滅的被害を受けたカリフォルニア州アルタデナのアヴェソン・チャーター・スクール再建支援などで知られている。

なおベースモデルとなるデイトナ SP3は「アイコナ」シリーズの第2弾であり、1960年代のミッドシップV12スポーツプロトタイプにインスピレーションを得て開発された。搭載される6.5L V12自然吸気エンジンは最高出力840cvを誇り、0-100km/h加速は2.85秒、0-200km/h7.4秒という驚異的なパフォーマンスを実現している。

AMWノミカタ】

アイコナ・シリーズは、最新技術と素材を用いて過去のスピリットを現代に再現することをコンセプトとしたフェラーリの特別モデルだ。2018年に登場した初代モンツァ SP1/SP2は、1950年代のバルケッタをモチーフにしたモデルだった。続く第2弾のデイトナ SP3は、1967年のデイトナ24時間レースでトップ3を独占した330 P3330 P4412 PなどのミッドリアV12プロトタイプカーにオマージュを捧げたモデル。

今回の「デイトナ SP3 テーラーメイド」も、内装におけるリサイクル素材の活用、F1技術の応用、そしてブランド初のロゴリバリー採用など、伝統と革新の融合が随所に感じられる。

またこのモデルはフェラーリが社会貢献にも積極的に取り組んでいる姿勢を象徴する1台である。極めて希少な599台限定モデルに、あえて「+1」として追加生産を行ったこの決断は、同社のチャリティに対する意識の高さを物語っている。

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