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スパの22時は夕方並みの明るさで広場は夜フェスで大盛況!シケインは小石と花火が飛び交う戦場に【みどり独乙通信】 

とても美しいサンセットなひと時の夏至を過ぎたばかりのベルギーの22時

イベントメタボなスパ24時間レースはフェスの誘惑と痛みとの戦い

ドイツ在住のモータージャーナリスト・池ノ内みどりさんが、今年もスパ24時間レースを訪れました。レース観戦をするファンの楽しみは決勝レースはもちろんのこと、ピットウォークやイベント、サーキットグルメ、サポートレース、グッズの購入などで時間が足りないほど。コースサイドのエスケープゾーンで痛い思いをしながら取材した池ノ内さんは、それでも来場客が楽しんでいる様子を知りたくて、イベント広場のナイトフェスにも足を運びました。それゆえたっぷりお疲れのご様子です。

夏至のスパは22時でも夕景撮影が可能!夜中に花火がドーン!

ル・マン、ニュルブルクリンクとスパ、どの24時間レースも競技自体も各種イベントもとても工夫されていていそれぞれが魅力的です。この三大24時間レース、いずれも大人気だったのですが、年々さらに人気が高まっていると感じます。大会主催者の公式発表によると、どのレースも入場者数は増えていますし、ファンの熱狂的な応援はチームやドライバーにとってはなによりも嬉しいに違いありません。

とくに誰かのファンというワケではありませんが、やはり在欧日本人として、日本人ドライバーやチームの参加はとても嬉しく、プロ、アマドライバーを問わず応援せずにはいられません。同じく、昨年にライフワークのひとつとして加わったサッカーの取材でも、日本人選手が出場しているとテンションが爆上がりです。

さて、スパ24時間レースでは、決勝のスタートから暫くコースサイドで撮影をしたり、レースを観戦してから、遅いランチというより夕食を食べにメディアセンターへ戻りました。この日はとても暑かったこともあり、夕食後に夕陽の撮影へ再びコースサイドへ。夕陽と言っても、夏至が少し過ぎたベルギーの日没は非常に遅く、夜の10時頃まで夕方のような明るさなんですよ。だからコースサイドでは数多くのファンの方々が、熱心にレースを観戦していました。日中とは違い、少し気温も落ちて心地よい時間帯です。

夕食後にしっかりと休憩したお陰で元気復活。そのまま日没しても、コースサイドでレースを観戦し続けました。途中で大きな花火も上がりましたが、残念ながら私がいた場所からは山に隠れて半分以上が見えませんでしたが、音は大迫力でした。

小石も火花も飛び交うエスケープゾーンは観戦者も怖い!さらに痛い!

スパのコースサイドのエスケープゾーンに敷かれているのは砂利なのですが、もはや砂利のレベルではなく小石です。23㎝ほどの小石がコース上に数多く散らばっています。マシンは24時間レース用の明るいヘッドライトを使用していますが、それでも照明のないコースではこの小石が固まっているのは見にくく、きっと怖いことでしょう。実際、ガードレールの側にいると、私たちの頭上にも盛大にこの小石がザバ~っと降ってきて、痛い!と日本語で口にしてしまうほどです。

ここはシケインで、この石に乗ってスライドしている車両を見ながら、さぞかし怖いだろうなと思っていました。その大量の小石とアンダーガードと縁石で一瞬軋みあった時に火花が飛ぶので、見ている方もドキドキしてしまいます。

高速のストレートで一気にブレーキングしてシケインに進入、そこに大量の小石がコース上にばらまかれているのです。後でドライバーに聞いてみると、毎ラップそこを通るのがめちゃくちゃ怖かったらしいです。セーフティカーが導入されると、その度に路面をクリーンにする車両も入るのですが、すべてを取り除くことはできませんし、すぐにまた小石が散らばる始末です。

イベント広場では大規模なDJイベントが開催され、まるで音楽フェスのように盛り上がりますので、その様子も見に行ってきました。深夜とあり、ファンのみなさんもお酒で大いに盛り上がっていますが、多くの警察官や救急チームの方が見回りしていますので真夜中でも安心して楽しめますね。

オールージュを駆け抜けるレーシングカーを横目に、爆音の音楽に酔いしれて踊り狂うファンのみなさん。今年も真夏の夜を存分に楽しんでいたようです。私はというと午前2時前にリタイアしました。

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