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名古屋・久屋大通公園が自動車博物館に!国産プロトタイプカーなどの展示や旧車パレードが行なわれた

名古屋テレビ塔のある久屋大通公園には、14台のフェラーリが展示された

姉妹友好都市提携20年を記念してトリノデザインの国産コンセプトカーを展示

愛知県名古屋・栄の中心、久屋大通公園を舞台に「COPPA CENTRO GIAPPONE 2025」が開催されました。世界各国のクラシックカーやF1マシン、希少な国産プロトタイプなどが集まり、街全体がクルマ一色に包まれました。今年は初の2日間開催となり、展示だけでなくデモ走行やトークショーも行われ、世代を超えて楽しめるイベントに。名古屋の秋を彩る、自動車文化の祭典として多くの来場者を魅了しました。

イベントテーマは「自動車の昨日、今日、明日」

平日はビジネスマンが行き交い、大型商業施設や飲食店が立ち並ぶエリアは曜日を問わず人であふれている名古屋市中区栄地区は、名古屋を代表する繁華街だ。その栄の中心である久屋大通公園は、久屋大通に沿った4つのエリアに分かれている。中部電力MIRAI TOWER(通称テレビ塔)は、長年市民に親しまれている名古屋のシンボルだ。

そのテレビ塔を中心に世界各国のクラシックカー約100台を展示する「COPPA CENTRO GIAPPONE」が始まったのは2022年のこと。

本年度で4回目となる「COPPA CENTRO GIAPPONE 2025」は「自動車の昨日、今日、明日」をメインテーマとし、これまでのワンデイイベントから、今年は10月12日〜13日に開催と初の2日間イベントとなった。

メイン会場となる中部電力MIRAI TOWERの下では、トリノ名古屋姉妹友好都市提携20年を記念し、トリノデザインの日本のクルマが展示された。

芝生が敷かれた「テレビトーヒロバ」には、トリノ生まれのクルマ、トリノデザインのクルマ、ピニンファリーナのフェラーリといった、各部門のコンクールデレガンス参加車を展示した。

とくに、いすゞ自動車からはピアッツァの原形となったプロトタイプ「Asso di Fiori」が、マツダからは初代ルーチェの試作モデル「MAZDA S8P」が展示された。これらはいずれもジョルジェット・ジウジアーロさんによるデザインであり、来場者を驚かせた。

「ミズベヒロバ」にはF1マシンを含む歴代フェラーリを展示した「フェラーリ スペチアーレ」が設けられた。偶然に遊びに来た家族連れや海外からの観光客も大いに喜んだ。

また、公園内のメディア広場に設置されたステージでは、日本モータースポーツの80年と題されたステージが展開された。日本人初のF1ドライバーである鮒子田寛さん、RACラリーで日本人初のクラス優勝を獲得した勝田照夫さん、その息子で全日本チャンピオンを9回獲得した勝田範彦さんが登壇した。

勝田ファミリー3代の挑戦、日本グランプリで鮒子田さんがドライブしたトヨタ7を当時トヨタの技術者であった照夫さんが開発に関わっていたというエピソードなど、モーターファンが興味を抱く内容で大いに楽しませた。

ラリーカーによる迫力のデモ走行とパレードラン

名古屋城に面した名城公園南遊園ではWRC ラリージャパンのプロモーションとして「WRC CAR EXIBITION RUN」が行われた。世界選手権を戦うGRヤリス Rally 1を筆頭に、チームAICELLOのヤリス Rally 2やLUCK ジュニアラリーチーム・スバル WRX STIなど、各クラスのラリーマシンによるデモンストレーションランを披露。

抽選によるラリーカーへの同乗走行も実施され、ファンを大いに喜ばせた。また、WRCで活躍した日本車も2日間展示された。トヨタからは1993年オーストラリア優勝車のST185型セリカ、1995年のST205型セリカという2台のワークスラリーカーが展示された。WRCラリージャパンに併催されるACCRラリージャパン ヒストリックに出場するヒストリックラリーカーも並べられた。

公園内の木立の中に佇む往年のマシンが醸し出す雰囲気は、まるでラリーフィールドにいるかのような素晴らしい演出であり、ラリー愛好家は大満足だっただろう。

さらに13日の日曜日には、名古屋市役所に集まった150台のクラシックカーが名古屋の中心部を周遊する「第4回グランプレミオ SAKAE」も実施された。クラシックカーが栄の街に溢れた2日間となった。

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