サイトアイコン AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

乾燥重量780kgに600psのV6を搭載。ドンカーブートが初の右ハンドル仕様を発表

ドンカーブート P24 RS:上方に大きく開くドアと、リアまで一体で流れるカーボンのボディワーク

ドンカーブートが「P24 RS」にブランド初の右ハンドル仕様を設定して受注を開始

ドンカーブートが「P24 RS」に初の右ハンドル仕様を設定した。1978年の創業以来、同社が右ハンドルを手がけるのはこれがはじめてとなる。乾燥重量780kgの車体に600psのエンジンを積む。このモデルで、日本を含む右ハンドル市場が受注対象に加わった。用意される生産枠は30台未満となる。

1978年の創業以来はじめてとなる右ハンドル仕様を展開

ドンカーブートが「P24 RS」に右ハンドル仕様を設定すると発表した。1978年の創業以来、同社が右ハンドルを設計するのは初となる。対象は日本、イギリス、シンガポール、香港などだ。すでに中東と北米へ販路を広げている。今回の決断で拡大戦略が一段と進む。

マネージングディレクターのデニス・ドンカーブート氏は語る。「私たちが何よりもドライバーの手応えを優先していること。それを右ハンドル市場のクルマ好きにようやく示せる」。右ハンドル化の道を開いたのは、新開発のPTCエンジンだという。

780kgの車体に600psを搭載して出力を3段階で切り替える

P24 RSの心臓部は3.5リッターV6ツインターボである。最高出力600ps、最大トルク800Nmを発生する。PTCと名づけられた出力切り替え機構を備えている。これは400ps、500ps、600psの3段階を走行中に選べる機能だ。

780kgの超軽量ボディに600psというパワー。これは雨天時や市街地では極めてピーキーで扱いが難しくなる。PTC機構によって出力を400psへ絞れることは、単なるギミックではない。超軽量スポーツカーを安全かつ日常的に走らせるための、必須の電子制御技術なのだ。

ロータス・セブンを起源とする独自のブランド哲学を紐解く

ドンカーブートというブランドの特異性は、その成り立ちにある。創業者のヨープ・ドンカーブートが、名車「ロータス・セブン」の輸入販売を手がけたのが発端だ。やがて彼は、セブンの設計をベースに自ら理想のスポーツカーを作り始めた。

彼らが貫いてきた哲学は「妥協なき軽量化」と「ドライバー主体の操縦性」である。過剰な電子制御に頼らず、人間がクルマを操る純粋な喜びを追求してきた。溶接鋼管に専用のカーボンファイバーを組み合わせるシャシー構造。そこには、古典的な思想と最新テクノロジーが見事に融合している。

パワーウェイトレシオ1.3kg/psが意味する異常さ

現代のスーパーカーは、電動化や安全装備の搭載で重量増が避けられない。軒並み1.5トンを超え、2トンに迫るモデルも珍しくない。そんな時代において、乾燥重量780kgという軽さは異次元である。

600psを持ちながら1000kgを下回る量産車はほかにない。結果として生み出されるパワーウェイトレシオは、驚異の1.3kg/psを誇る。これは数億円の値がつくハイパーカーたちが並ぶ領域だ。0-200km/h加速は7.4秒を記録し、最大横加速度は2.3Gに達する。

30台未満の右ハンドル枠に向けてパーソナライズの相談がはじまる

生産計画は全体で150台である。うち100台以上はすでにアメリカや欧州の顧客が仕様を詰めている。右ハンドル仕様に割り当てられるのは30台未満だ。受注済みの顧客とはパーソナライズの打ち合わせがはじまっている。

ベース価格は29万8500ユーロ(約5500万円)となる。これは税金とオプションを含まない金額だ。日本仕様の価格や販売窓口は現時点で発表されていない。

圧倒的な速さの密度を求めるなら、P24 RSは最良の選択肢になる。約5500万円という価格は決して安くない。しかし、ハイパーカーに匹敵する性能を考えれば、極めて魅力的なプライスタグだといえる。

モバイルバージョンを終了