1381馬力のZeekr 9Xを逆開きドアへ大改造。マンソリーの最新作
ドイツのチューナーであるマンソリーが、最新モデル「Zeekr 9X by MANSORY」を公開した。中国のZeekr(ジーカー)が誇る最新SUV「9X」をベースに、1381馬力という純正スペックを活かしつつ、後席ドアを「スーサイドドア(逆開きドア)」へと大改造したカスタマイズの詳細を解説する。
マンソリーのトップが惚れ込んだラグジュアリーSUVの素性を知る
ベース車両であるZeekr「9X」は、メーカー自身が「新たなグローバル・フラッグシップ・ウルトラ・ラグジュアリーSUV」と標榜するほどの意欲作である。Zeekrは中国・吉利汽車(Geely)が展開するプレミアムブランドであり、1381馬力という常識外れのスペックは、同グループが誇る最先端のプラットフォームと高度な電動化技術によって生み出されている。
マンソリーのCEOであるコーロシュ・マンソリー氏は、次のように語った。
「私とチームがZeekr 9Xを初めて見たとき、この車両が私たちの製品ポートフォリオを完璧に補完するだけでなく、マンソリーブランドの拡大に大きく貢献できるとすぐに確信しました」
彼らが初めて中国製SUVをベースに選んだことからも、このクルマが持つポテンシャルの高さがうかがえる。
フルカーボン武装と新開発の24インチ鍛造ホイールを装着
エクステリアは、マンソリーの代名詞とも言える最高品質のカーボンパーツで徹底的に武装されている。フロントリップやLEDデイタイムランニングライトをはじめ、専用のサイドスカートや大型のルーフスポイラーに至るまで、すべての追加コンポーネントがカーボンファイバーで成型されている。
足元には、新開発となる巨大な24インチの超軽量鍛造ホイール「FT.19」を採用している。現代の高性能SUVが持つ強大なパワーと重量を受け止めるために専用設計されており、ワイドなスタンスと力強い走りを足元から確実に支えている。
後席をスーサイドドアへ改造して規格外の技術力を証明
今回のカスタマイズにおいて最も目を引くのが、後席ドアをBピラーヒンジからCピラーヒンジの「スーサイドドア(逆開きドア)」へと変更している点だ。
自動車のドアの開き方を根本から変えるということは、単純な作業ではない。ヒンジの移設はもちろんのこと、ドアノブの位置変更や安全機能の維持など、車両の構造そのものに手を入れる必要がある。マンソリーは新しいボディパーツの使用や再塗装など、莫大な手間と高度な鈑金技術を駆使することで、まるで純正でそうであったかのような完璧な仕上がりを実現している。
1381馬力のハイブリッドに専用エキゾーストシステムを組み合わせる
特筆すべきは、1381馬力と1410Nmという強大なトルクを誇るハイブリッドシステムに、マンソリーがあえて手を入れていないという事実である。純正のままで0-100km/h加速3.1秒を叩き出すそのパフォーマンスに対し、彼らは専用設計のフラップエキゾーストシステムを追加することで、力強い排気音だけを添えている。
また、ファーストエディションには、Zeekrにゆかりのある世界の都市の輪郭がバックライトで浮かび上がる専用のドアパネルが採用されている。
メーカーが作り上げた1381馬力というSUVに対し、ドアの開き方を変えてしまうほどの莫大なコストと情熱を注ぎ込む。国境やメーカーの壁を越え、ただ純粋に理想の1台を作り上げる執念は、チューニングカーという名の大人のロマンを体現している。
