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お台場に「TOM’S」初となるショールームオープン!「コンプリートカー」をいつでも見ることができる新名所はなぜこのタイミングでできた?

TOM'Sが仕立てたコンプリートカーのトヨタ 80型 スープラ

実車を見たい! というユーザーに応えてオープンを決意

2025年2月21日、本社機能を東京・世田谷からお台場に移したTOM’S(トムス)が初のショールームを公開しました。ガラス張りのショールームは、外からでも展示しているクルマを見ることが可能。またショールームのスタッフにパーツの相談やカスタマイズの相談などができます。駐車場や商業施設が多く存在するお台場にまたひとつ名所が加わりました。

スポーティな雰囲気を醸し出すコンプリートカーが誕生

日本で開催されている自動車のモータースポーツの最高峰といえば、SUPER GTとスーパーフォーミュラの2カテゴリー。この2つのカテゴリーのWタイトルを2023年、2024年と2年連続で獲得しているのがTOM’S(トムス)だ。

TOM’Sは、当時トヨタのファクトリードライバーだった舘 信秀氏とトヨタディーラーのスポーツコーナー責任者だった大岩湛矣氏によって1974年に設立された会社で、2025年で創業51周年となる。

設立翌年にトヨタチューニングショップ認定を受けたように、TOM’Sはトヨタとの結び付きが深い。そして1996年にはTOM’Sの製品が全国のトヨタ自動車販売店で販売されるようになり、同時にTOM’SのサスペンションキットであるAdvoxを発売した。

2019年には新経営体制となり、2020年にコンプリートカー「TOM’Sスープラ」と「TOM’S センンチュリー」を発表。高級車のチューニングに加えて、TOM’Sにとって原点回帰ともいえるスポーツカーのコンプリートモデルの開発も再開している。

家族みんなで楽しめるクルマエンターテイメントを創出

同社は2025年2月に本社機能を東京・世田谷からお台場に移転。同時にTOM’S初となるショールーム「TOM’S東京ショールーム」をオープンすることとなり、グランドオープン前日メディア向けの取材会が行われた。

ショールームオープンにあたり、谷本 勲代表取締役社長はこのように挨拶をした。

「以前からショールームを創りたいという声は上がっていましたが、私が反対していました。ホームページなどに寄せられるユーザーの声で最も多いのが、“どこに行けばTOM’Sのクルマを見られますか?”というものでした。

お台場にはTOM’Sが運営する“シティサーキット東京ベイ”もありますし、家族みんなが楽しめるクルマのエンターテイメントの一環としてショールーム開設に至りました」

ショールームの開設はTOM’Sのブランドビジョンである「クルマに乗る歓びと人生を楽しむきかっけ作りを提供する」という想いを、より多くのユーザーに直接伝えるための場をもつことを意味するのだ。

洗練された空間にTOM’Sの製品が展示

グランドオープンに向けて、ショールーム内には新体制となり2020年に初めて発表したコンプリートカーのトヨタ「センチュリー」と90型「スープラ」。そしてレクサス「LM」、80型「スープラ」を展示。さらに新作のホイールや2025年1月に開催された東京オートサロンで話題となったAE86のホワイトボディやレストモッドしたエンジンなども展示されている。

ガラス張りのショールームは、輸入車のショールームのような上品な雰囲気が漂う空間に仕立てられている。ショールームは、常時5台以上のTOM’Sが手がけたクルマおよびホイールなどを展示。営業時間は10時~18時で、休館日は夏期および年末年始となっている。

TOM’Sというとボディ剛性を向上させるブレースやサスペンションといった見えない部分のチューニングを得意としている印象だった。しかし2020年以降はこれまでの見えない部分に加えてサーキットで培った高い機能性をスタイルでも主張し、高い性能をクルマ全体で表現するようになった。

そしてチューニング&カスタマイズのベンチマークをブラバス(メルセデス・ベンツ)やアルピナ(BMW)と定めて開発している。また新しいモデルだけでなく旧いモデルのレストモッドを手がけるようになるなど、TOM’Sの活動範囲は広がるいっぽうだ。

休みの日に家族でショールームに来てもらい、お父さんはクルマをチェック。そして子どもは電動カートで遊び、クルマの挙動を知ってもらう。ショールームとサーキットが連動すれば、新しい提案を行うことができる。TOM’Sは現在のユーザーだけでなく、未来のTOM’Sユーザー作りにも余念がないところはレースで見せる優れた戦略と同じだ。

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